第11話「変わりゆく時の中で」
月が大きくなる 月がもっと大きくなる 月がもっともっと大きくなる
そして世界は滅ぶ
それは嫌だ、それはごめんだ
せめて私だけでも救うすべはないのか?
第11話「変わりゆく時の中で」
GM: さて、成長報告をしてくれ。
ラック: わいは「槍」を上げたで。もう達人の域やで。
アイス: 僕は「投極術」と「腕関節技」を取得しました。
ガラ: おおガヤンらしいな。
アイス: ええ、これで武器がなくても大丈夫です。
ラック: まあ、それは無理やろ。けどええ技能ではあるな。
エルナ: 私は「大治癒」を1L上げました。
ケンゼン: わしは「強靱精神」をあげてさらに「共通語」のLVを上げたぜよ。これで少しは会話がましになったぜよ。
ラック: ほんまや、前回までは「アイ・アム・ペン」て言うてたんが「アイ・アム・ア・ペン」になっとる。
アイス: どちらにせよ、あまり役にたたないとおもうんですが
ケンゼン: まあ難しい話はお嬢ちゃんに任せるぜよ。
エルナ: ええ、私もなるべくサポートします。
アイス: は、これはまさか言語能力の無さを使って姫様と関係を築こうとする作戦?
ラック: アイス、それは妄想やで。
ゴウダン: そうだな妄想だ。おっと私は新たに「生存・森」を取得した。残りはモーニングスターのために貯金だ。
ガラ: く、2/3を腕に搾取されるのは辛い。こうなったら意地でも「鎧」を覚える。とりあえず「弱点看破」と「弱体化」を覚えた。
GM: さて前回の決戦が終わった君たちはクグルムの町で報告書の作成に協力することになる。
エルナ: 事件の報告書ですか?
GM: もちろん。なにせファウンの神殿でも近年まれに見る大物アンデットの抹殺だからね。
ラック: ファウンといえばアベンジャーはどうなったんや?
GM: 彼は事件後混乱の最中いつのまにかいなくなってる。ちなみにガラ君に渡した12点のパワーストーンはそのままだ。
ガラ: うーむ、使っていいのか?
GM: さて報告書作業の合間に君たちは何かするかい?
ティマ: 僕はサリカの新聞に今回の記事を売りたいね。
GM: かまわないが。サリカの新聞は堅いぞ。嘘、大げさ、紛らわしいはタブーだ。
ティマ: ま、そこいらはうまく添削が入らない程度に大げさに書くよ。
ラック: 「その時吸血鬼とゴウダンは暁の中で構え」とかやな。
ティマ: それだと吸血鬼かってに崩れていくから(笑)
GM: じゃあ「記録」で判定してみて
ティマ: (コロコロ)クリティカル。しかも1,1,2。
GM: 成功度は?
ティマ: 14。これは過去最高傑作かもしれないな。ちなみに作品はゴウダン君を主人公にします。
ゴウダン: え、なぜ?
ティマ: 一番一緒に長くいたしね。それにエルナさん関係で実名が出せるのは君とケンゼン君ぐらいだし。
GM: 成る程。さてゴウダン君。君はファウンの施療院に入院しているんだが、昨日から君を看護する看護婦さん達が妙に浮ついてるぞ。
ゴウダン: はて、何故だろう。
GM: そんな時にちょうど施設の医院長が検診に来る。
ゴウダン: ちょうどいい。ブレイバーを返そう。これはやはりファウンの物だ。
GM: 何故だろうね(笑)君が返そうとすると、医院長は慌てて首を横に振る。
医院長: いえ、その武器はあなたにこそふさわしい。
ゴウダン: いえしかし、これはファウンの武器です。
医院長: あなたの記事を拝見させて頂きました。どうですかファウンに入信なさっては?
ゴウダン: 何ですかそれ?
GM: 彼は君の記事が載った新聞を見せてくれるよ。
医院長: とくにあの「父より」からの下りは感動しました。これを契機に真剣にファウンの道を考えてみませんか?
ゴウダン君はこの後怪我で治療を受けに来ていたジェスタからも入信を要望される。
ティマ: うん。これでゴウダン君も立派に勇者だ。見舞いにでも行っておこう。
ゴウダン: 今回の黒幕はあなたか!
ティマ: はは、怒らないで今回の原稿料は君に入るようにするから。
ラック: 自分で育ててそれを記事にする。見事なキャッチアンドリリースや。
GM: さて、ティマはそろそろ公安に追われ出すぞ。
ティマ: しょうがないね。なにせ自分の名前を記事に入れてるからね。
アイス: それをやったらばれるのがわかってて何でそんなことをするんですか?
ティマ: ゴウダン君と同じで自分の信念は曲げられないの。じゃね~みんな。
GM: そういって彼は町から姿を消す。
ラック: 騒々しいお人や。
GM: さてティマが失踪してから、数日がたってゴウダン君が退院だ。
アイス: 退院おめでとうございます。
GM: ちなみに病院関係者による派手な退院祝いがある。
ケンゼン: ちゃちゃ、さすが有名人ぜよ。
ゴウダン: うーむ、私は有名人になりたかったわけではないが。
GM: もう一度同じようなことがあったら「名声」を取ってもらおうかな。
ラック: さて退院祝いや。わいは金以外は出すで。
ガラ: おお、それで思い出した。今回の報酬は出るのかの?
ラック: は!しもうたそのことを忘れるとは一生の不覚や。つまり一億ムーナぐらいの不覚っちゅうことや。
アイス: 生涯でそれだけ稼ぐわけですか。
ラック: 当然や。さて、今回はそのための一歩や。幾らもらえるんや?
GM: そうだね今回の敵はファウンのほうでも懸賞金を出してた奴らだし、それと協力報酬と言うことで一人につき2500ムーナは貰えるかな。
アイス: 大金ですね。
GM: それぐらいの強敵だったと言うことだよ。それからケンゼンとゴウダンは鎧の修理代も半分くらい神殿が持ってくれる。
ケンゼン: 助かるぜよ。
ゴウダン: では残った金の中から半分をハゲイトの村に寄付しよう。
ラック: な、正気か?
ゴウダン: もちろんだ。なにも戦場ばかりが弱者を守る場所ではない。混乱した人たちを早く元の生活に戻すことも勤めだろう。
アイス: さすがゴウダンさんは立派だ。僕も500ムーナを寄付しよう。
エルナ: 私も半分寄付します。
ラック: わいも寄付した気にはなっておく。
ガラ: 都合のよい脳じゃな。ではわしも500ムーナほど。
ケンゼン: ちゃ。それじゃわしもつきあいで500出すぜよ。金なんて飯が食える分だけあればいいぜよ。
GM: さてこれからの君たちなんだけど、じつは今日は夕方からこの町のガヤンのお偉いさんとの会食が予定されていたりする。
ラック: 一食浮いたで。
ガラ: こら、反応するのはそこではなかろう。
アイス: やっぱりゴウダンさん関係ですか?
ゴウダン: 私はそれなら遠慮したいが。
GM: いや、あくまで吸血鬼を倒した勇敢な一向に対する慰労だそうだが。
エルナ: そういうことですか。ゴウダンもそれならいいですよね。
ケンゼン: うまい飯が食えるぜよ。
GM: しかしそれまでの間はデスクワークだ。ファウンに出さねばならい書類は今日が提出期限だ。
ガラ: 今まで時間があればできていたと思うんじゃが。
GM: ゴウダン君がいなかったから、その部分ができてない。
ゴウダン: すまんな私のせいで。
ラック: ええって。飯までの頭の体操や。
一行は夕方頃まで書類と格闘した後で、会食に向かうことになった。
GM: 会食会場は例のガヤン氏の屋敷だ。
エルナ: その方の名前はなんですか?
GM: メロウド氏だ。代々ガヤンを束ねる名家でかなりの資産家らしいよ。
ラック: では家の前で臭いをかごう。これが金持ちの臭いか、ええ臭いや。
GM: では君たちは屋敷に入るのかね?
ケンゼン: 入るぜよ。
GM: 中はSPみたいな人が多い。全体的に何か物々しい感じだ。
ガラ: 何じゃろうな?
アイス: 一応周りに不審な存在がいないか調べてみます。
GM: では「視覚判定」だ。
アイス: (コロコロ)6成功です。
GM: (どうして君はその道の達人にばかり勝負を挑むかな)とくになにもないね。
エルナ: SPの人にどうして厳重な警備なのか聞きます。
SP: 一応念のためです。
ラック: 何でこういう人の話はうさんくさく聞こえるんやろう。
いぶかしむ一行だがとりあえず会食に誘われた手前、素直に屋敷には入った。メロウド氏は恰幅の良い紳士で彼らを丁重にもてなしてくれた。
GM: では君たちは長テーブルに案内される。窓側の席だ。
ケンゼン: わしはカルシファードブレードを持って入りたいぜよ。
GM: まあ、大丈夫かな。さてメロウド氏が挨拶に来るよ
メロウド: じつは今日はドワーフの祭りでしてな。デルバイの信者達が花火を上げてくれるのですよ。
アイス: それなら会食する時花火が見えるのは、窓の向かい席では?
GM: ああ、その椅子は背もたれごと一回転するから。
ケンゼン: 面白いしかけぜよ。
こうして一見和やかな雰囲気で会食が始まった。
GM: さて会食が始まってしばらくすると、花火が上がり始まる。
ラック: たまや~。かぎや~。たかしまや~。
GM: 全員それを見ているかな。では全員-8で「聴覚判定」だ。
一同: 失敗です(や、ぜよ)
GM: では突然ガラス窓が割れる。
ラック: 硝子がもったいない、いやそんなこと言うてる場合やない。
GM: そうだね。なにせ窓が割れると矢と謎の物体が降ってくるんだから。
アイス: 謎の物体。
GM: うん(コロコロ)エルナとラックとゴウダンに命中だ。命中すると爆発する木の実だよ。
ガラ: プファイトの実か?
GM: その通り。全員回避は失敗?では6点のダメージだ。
エルナ: この状況では防具なんてつけてませんよね。痛みで朦朧とします。
ラック: わいも意識が~、ついでに転倒する。
GM: しかも同じタイミングで扉から頭巾を被った一団が侵入してくるんだ。
ケンゼン: 迎撃するぜよ。わしにはカルシファードブレードがあるぜよ。
GM: 君は武器を持ってていいが。他のメンバーは武器、防具なしだからね。
アイス: 早速今回取得した「投極術」が役に立ちます。
こうして戦闘が始まった。しかしすでにメンバー2人が欠けている状態では、さしものメンバーも苦戦をする。それでもケンゼン、ゴウダンは侵入者を何とか迎え撃つ。
ガラは痛みで朦朧とする二人に「矢よけ」をかけることにおわれる。アイスは敵のボスらしい男を捉えようとするが・・・
GM: ではフェイント即攻撃で。フェイントが10成功。
アイス: 3しか見切れません。
GM: では君に「かかと落とし」が命中する。
アイス: かかと落とし・・・ジャイグですか?
GM: ジャングだ!、マジぼけはいいが8点ダメージだ。脳狙いだぞ。
アイス: えーと回避失敗。ダメージは24点になるから・・・死亡判定(コロコロ)失敗。
一同: (しーん)
エルナ: アイス!
ラック: 人が死ぬ時はあっけないもんやな。
GM: そうだね。さて君たちがそんなこと言っているとメロウド氏が懐から銀色の箱を取り出す。そしてこう叫ぶ。
メロウド: 貴様らが欲しいものはこれか。ならば使ってやろう。
GM: そして辺りに銀色の光が辺りをつつみ。君たちは意識を失い・・・朝日で目覚める。
二日目の今日
ラック: は?
GM: だからすがすがしい朝だ。ちなみにゴウダンはいない。
エルナ: えーと。つまり朝なんですか?
GM: そう思えるがね。
アイス: 僕は?
GM: 君は意思力判定だ。
アイス: 成功です。
GM: では癖を1つ追加。「ジャングが嫌い」とでもしておきたまえ。
ガラ: えーと、わしらには昨日の記憶があるのか?
GM: あるね。ただメロウドが銀色の箱を取り出したところまでしか覚えてないが。
ラック: うーん。あの箱の力か?
アイス: じゃあ、僕はあの箱の力で生き返ったのですかね?
GM: そうかもね。
ガラ: いやわからんぞ、アイスもわしのように怪しい力に寄生されとるかもしれん。
エルナ: 一度検査してもらいましょう。
ケンゼン: くそー、わしは勝負の途中だったぜよ。
ラック: 生きとるだけありがたいと思え。さてここはどこや?
GM: 君たちにとってはもう見慣れたファウンの宿舎だと思うよ。
ラック: 屋敷の連中、わしらが襲われたのにほっぽり出したんか?後でメロウドに慰謝料請求せないかんな。
エルナ: あれ?ここは男女同室なんですか。
GM: (いいところに気がついたな)いや、君は部屋を移動されたらしい。
アイス: 姫様の扱いも悪いです
ガラ: それも問題じゃが、あの男がなにをやったかも問題じゃろう。
ケンゼン: いろいろ言うそのまえにゴウダンをさがすぜよ。
ラック: おお、しまった!忘れとったで。
エルナ: まずは外に出て、昨日あの後のことを聞きましょう。
GM: 手になファウン神官がいるよ。
エルナ: すいません。我々の仲間はどうなったのでしょうか?
GM: では彼はこう事えてくれる。
ファウン信者: ゴウダンさんなら今日退院じゃないですか。
エルナ: え、私たちは何日眠ってたんですか?
ケンゼン: ちゃちゃ、なんかおかしいぜよ。
ラック: ・・・!!!すまん今日の日付は何日や。
GM: (やっと気がついたか)彼が伝えたのは君たちが「昨日」と認識している日だね。
アイス: えーと、これは俗に言う時間逆行というやつですかね?
ガラ: まだ決まってはないじゃろう。調べてみよう。
一行は神殿を訪ねたり、町の住人に話を聞いたりしたがそれによりわかったことは間違いなく今日が「2度目の今日」であることだった。
ラック: なんちゅう事やまさにSFやな。
アイス: どうしますか姫様?
エルナ: とりあえずゴウダンさんに会いに行きましょう。
GM: では君たちはゴウダンくんに会いに来たのだね。ちょうど彼の退院をみんなが祝っているところだ。
ラック: あいつも律儀やな。二度も祝われるなんて。
ゴウダン: 私もそう思うが。
GM: ところがゴウダン君。君は彼らと違って巻き戻る前の記憶はないんだ。
ゴウダン: なんと、では普通に花束などをもらおう。そしてみんなを見て手を振ろう。
アイス: ゴウダンさんに詰め寄って聞いてみます、記憶ありますか?
ガラ: アイス、病院の前ですごいことを言うな!「すみませんな、こいつはゴウダンの退院で少し浮かれておりまして」と病院関係者にフォローを。
ゴウダン: 記憶?何のことだ。
ケンゼン: わしらが・・・
ラック: ケンゼンの口を塞ぐで、それこそ病院前で話すことやない。
一行は朝方の寂れた酒場で話を始めた。その結果ゴウダンが記憶がないことが明らかになる。
ゴウダン: そんなことがあったのか?
エルナ: さすがにこの人数で嘘はつきません。
ガラ: さてどうする?このまま時間が流れていけば洒落にならん事件が起こるぞ。
エルナ: 当然回避します。理由はわかりませんが、せっかく時を遡ったのですから悲劇は回避しなければ。
アイス: そうやって回避する直前に元の時間に戻されるというのはよくある話ですよね。
ラック: 確かにな。じゃあこのままにしておくか?
ゴウダン: 私は記憶がないが、それでもそんな話を聞いて黙っておくことはできない。
ケンゼン: わしはエルファとの勝負がまだぜよ。
エルナ: それに無駄だとしてもなにもしないわけにはいきません。
ガラ: まあ、魔法の研究にはちょうどいいじゃろ。
ラック: まあ、エルナのもとにおるんやからわいらは物好きの集まりやしな。わいも勿論手伝うで。慰謝料をもらわな気が済まん。
アイス: な、なんか僕だけ悪者ですか?
GM: (笑いながら)そんなことは言わなくていい思うが。さてどうするの?
ラック: とりあえずやらないいかんこと終わらせようか。
一行は本来であれば一日仕事の書類作成を猛スピードで終わらせ(なにせ2回目のため効率がよい)メロウドの身辺調査を開始した。
GM: メロウド氏は町でも有力者の家系だ。ガヤン神殿の神殿長であるとともに、この町の有力者でもあるわけだね。
ラック: そんな人がなんでエルファ連合軍に襲われるほどのことになるんや?
アイス: とりあえずガヤン神殿で調べてきます。
ゴウダン: どんな手段でだ?
アイス: えーと、「最近のメロウドさんの調子はどうですか」と尋ねましょうか?
ガラ: それでは、ただの不審者じゃな。
アイス: それではどうしましょうか?
ゴウダン: とりあえず、「今日宴会の席に招かれているので、プレゼントがしたい」とか言うのが妥当ではないか?
ラック: それから巧いこと人となりを聞き出せば完璧やな。じゃあ姫さん行ってきてや。
アイス: 僕が言い出したのに、何故にぃ?
ラック: お前は、今わいが言うた事が実行できるか?
アイス: それは無理ですね。
ガラ: アイス、せめて否定してくれ。
結局エルナが行くことになったのだがこの人選は大当たりであった。エルナ本人は望まない力であるが、彼女の美貌により今回も思わぬ情報が入ることになる。
ガヤン信者: だからね近頃メロウドさんはおかしいんだ。
エルナ: どうしてですか?
ガヤン信者: 何かにおびえてるみたいでね。
エルナ: 具体的には何に怯えているかなんてわかりませんよね。
ガヤン信者: うん?そんなこと聞いてどうするの?
エルナ: 知り合いによく当たる占い師がいまして、その方に見て頂くのもプレゼントになるんじゃないかと思ったんですが?
ガヤン信者: それは喜ぶかもね。う~ん、月がどうのこうの言ってたような。
エルナ: ありがとうございました。
ラック: 月か・・・
ケンゼン: そういえばそんな話があったぜよ。
ガラ: (メモを見ながら)アマランが以前言っておった「落ちる月を見る人」と言うのが我々の他にも出てきたのかもしれんな。
ゴウダン: これについては最悪本人に聞くしかないか。
エルナ: そうでしょうか?私はあのアイテムの効果を知っている人たちに話を聞けば少しは見えてくると思うんですが。
アイス: エルファですか?
ガラ: なるほど連中も時を遡った可能性があるの。ではまずそちらを調べてみようかの。
GM: (そちらに行くか)ではエルファのほうを調べるんだね。
ラック: 問題は連中の居場所やな。
ケンゼン: メロウドの屋敷ぜよ。
ガラ: そこにはいるじゃろうが、潜伏しとる連中に下手なことをいえば一騒動ではすまんぞ。
一行はその後も様々な案を出すが、なかなか方法が決まらない。今日の夜という制限時間があるため会議に余裕がないのである。
アイス: そういえばGM、メロウドさんのお屋敷周辺ってどんなところなんですか?
GM: 古くからの高級住宅街らしいよ。
アイス: へー。ゴーストタウンなんですか。
GM: おいおい、誰がそんなこと言った
アイス: え、古くからある住宅街はゴーストタウンでしょう?
GM: 決めつけるな。
ラック: 前から思とったけどアイスって天然やな。
ガラ: それは間違いないかと。ただどんな天才も天然にはかないませんよ。
アイス: うう、また怒られた。
ラック: いや、今のは誉めとるんや。いい発想やで。
エルナ: そうか、あの屋敷の近くで空き屋敷があれば格好の潜伏場所になりますね。
ゴウダン: なるほど考えてみればあれだけのエルファが潜伏するにはそれ相応の場所がいるな。
アイス: えーと、そうなんですか。
ガラ: ちなみにこの議論はお主の一言から始まっとるからな。
エルナ: 目標が決まれば全員で手分けして情報を集めましょう。
サリカ神殿や伝令ギルドなどからメロウド邸付近に空き屋敷が存在し、その一軒で人影が目撃されている事を知った一行は、その屋敷に行くことになる。
GM: もうすぐ夕方だよ。
ラック: もう時間がないな、夕方過ぎればパーティにいかなあかん。
ゴウダン: シンデレラみたいですね。
ガラ: では行くか。
GM: では屋敷に行くのね。
ラック: 屋敷の周辺で生命感知頼むでガラ。
ガラ: 霊気感知の方がいいじゃろう。問題はエルファはどれぐらいおるかじゃが。
GM: 10名ほどだね。
アイス: 乗り込みますか?
ケンゼン: 勝負の続きか、腕が鳴るぜよ。
ラック: だから鳴らすな。乗り込まんから。
ゴウダン: そうだな。下手に行けば昨日の再現になる。しかしそれならどうでるつもりだラック?
エルナ: もちろん交渉ですよね。
GM: (でもそんな話を屋敷の前でやっているんだよな)君たちがそういって話していると、中から一人のエルファが出てくる。
エルファ: ここは私有地ですので、この辺りでたむろされると迷惑なんですが。
GM: 口ぶりこそ物静かだが、全身から「あっちに行け」と言うオーラが出ている。
ラック: 別にええで「メロウド邸に押し入る相談をしているエルファがいる」ってガヤンに通報されたかったらどうぞ。
GM: そうすると穏やかだったエルファの表情が肉食獣を思わせるそれに変わる。
エルファ: 貴様らなにものだ。
ガラ: このエルファに見覚えは?少なくともわしは暗闇でも目は利いたはずじゃが。
GM: 知力で判定してみて。
ガラ: 成功じゃ。
GM: ではすくなくとも君はこのエルファに見覚えはない。
ガラ: こいつは襲撃した奴ではないぞ。
ラック: OKや。では唸っているエルファにこういう「ここで騒ぎをおこしとうなかったらボスのところまで連れて行け」と。
GM: では彼はしばらくうなるが、やがて君たちに入るようにジェスチャーをする。
ラック: ついて行こう。
GM: 君たちが入った屋敷は、家具や飾りはなくなっていて本当にアジトと言った雰囲気だ。もちろん君たちは中に入ると武器を突きつけられるから。
ラック: 「かまんで、でもわいらが何も策がなくここまで来たと思うか?」と言って平気な顔をしてよう。こう言う時は平常心や。
アイス: 僕は展開について行けなくて無言です。
ガラ: お主はそれで良い。
GM: では彼らは悔しそうにしながら、君たちの前を先導する。そして一室の前で止まるよ。
エルファ: ここだ。
ラック: じゃあ話をさせてもらおうか。
GM: そこにいるのは、アイス君の脳を粉砕したジャングエルファの二人組。
アイス: 何故か嫌な記憶がフラッシュバックします。
ラック: 大丈夫や、そういう時は脊椎につながっとるコンセントをぬけばやな。
ガラ: それ微妙に古いですよ。
GM: 2人のうちでアイス君の頭をたたき割った方が・・・
アイス: どうしてそういう紹介なんですか!
GM: では髪の長い女エルファが君たちを睨みながら口を開く。
ジャング: この町のガヤンのものには見えないが、我々に何のようだ?
ラック: 今回の襲撃を中止してもらいたいんやが。
ジャング: どこでその情報を知ったかはわからんが、それは君たちには関係ない事だ。
ラック: そうでもないで。わいらは今日の招待客なんや。あんたらが暴れたら問題やろ?
アイス: それに僕なんか、頭を割られて殺されるんですよ。
ラック: ・・・なんでここでそんなことを言うかな、この男は。
アイス: えーと、正直ですし。
エルナ: さすがに今は黙っているところだと思いますよアイス。
GM: 君たちの話を聞いて、二人は首をかしげるよ。
ジャング: 何のことだ?まだ戦ってもない相手に何故殺される?
ケンゼン: ちゃちゃ、戦ったぜよ。あんたらは強かったぜよ。
ガラ: ああ、ケンゼンまで。
ケンゼン: ちゃちゃちゃ、中途半端に秘密を抱えていて言いくるめれるわけないぜよ。
ラック: しょうがないな。ここまできたら包み隠さず話すで。じつはやな・・・
GM: OK、では君たちの話を聞き終わった後で、彼女はゆっくりと話し出す
ジャング: その話を信じろと言うのか?
ラック: 嘘ならもう少しまともなことを言うわ。
ジャング: しかし、それが真実だとしても何故君たちだけ記憶があるのだ?
ゴウダン: 正確に言うと私以外のメンバーだな。つまりあなた方も記憶はないのだな。
エルナ: それについては多分前回の事が関係していると思うんですが。
ガラ: ゴールドの奪った地球儀擬きか?確かにその可能性が高いじゃろうな。あの時ゴウダンはいなかったわけじゃし。
GM: ガラが「ゴールド」というと、それまで一言も話さなかったもう一人のジャングが「ゴールドだと!」と叫ぶね。
ガラ: う、うむ、わしらが特殊な環境になった理由にはそいつが関わっていると思うが。
ジャング: そこいら辺の理由も詳しく聞かせてもらおうか。
ラック: 意外と世の中狭いのかもな。
一行は前回の事件をかいつまんで話すことにした。
ジャング: 話はわかった。それで聞きたいのだがゴールドはどんな容貌をしていた?
ラック: そういえばわいらは奴の顔を誰も見てないんよな。
ガラ: ただ奴が使った呪文がプファイトの独自呪文であったことは間違いないと思う。
ジャング: それなら我々が追っているゴールドと一緒だと思って間違いあるまい。
ゴウダン: それならやはり奴はエルファなのか?
ジャング: そうだ。奴はとんでもない大罪を起こした。我が森全ての敵だ。
ラック: 詳しく教えてくれへんか?
ジャング: 残念だが、これは我らとしても禁忌とせねばならんことなのだ。
エルナ: お願いできませんか、我々が今陥っている状況をとく手がかりにもなるかもしれません。
ジャング: いや、それとは関係ないと思うが。
ゴウダン: それはあのアマラン=ゾウスの森と関係があるのか?
ジャング: お前達はあの森を知っているのか?
ケンゼン: ちゃちゃ、わしらはアマラン=ゾウスを倒したんぜよ。だからメロウドに飯に誘われたんぜよ。
GM: 君たちがそこまで言うと。彼らから警戒心が幾分和らぐ。
ジャング: そうか。君たちがあの森を救ったのか。それならば我々としてもこの情報を君たちに話さねばならいな。
エルナ: その前にできればお互いに自己紹介をしませんか?信頼とは名前と共に始まるものですよね。
ジャング: これは失礼した。私の名前はバーベナ、後ろにいるのはキッソスだ。
この後バーベナは話を始める。バーベナによると、ゴールドはもともと彼女たちの森でプファイトに属するエルファだった。
ゴ-ルドは若くしてその優秀さから、多くの部下を持つ「導き手」であり、将来を期待された逸材だった。しかし10年ほど前、氏族間での会議で多くの人材が一カ所に集まっている隙をつき、森に火を放ち多くの同胞を虐殺し、そのうえ・・・
バーベナ: 奴はあろう事か、森の中心部に「黒の月への扉」を開いたのだ。
ガラ: うわ、それは洒落にならんぞ。
ラック: そうやな、ちゅうかこの町大丈夫か?
バーベナ: それは大丈夫だ。10年の時間をかけて扉は完全に塞いだ。もっともその間多くの同胞が倒れていったがな。それだけでなく森を管理する能力もほぼ停止し、その隙をつかれあの吸血鬼どもに森を使われてしまったわけだが。
ラック: ちゅうかゴールドはそれを狙ったんちゃうか?エルファが自分とこの森から悪魔を野に放つことはせんやろうし、その状況やったら他の種族に協力を仰ぐこともしにくい。あくどいけどええ手やで。
エルナ: あなた方の現状はわかりました。ただ「あなた方がメロウド氏を追っているのは何故か」がわからないんですが。
アイス: そうですよ。僕の頭を粉砕してまでやることには何かの意味があるんですよね。
ラック: (ぼそっと)アイスって自虐ネタが似合うな。
ガラ: 天性の素質でしょう。
バーベナ: それはあの男が「円環を汚すもの」を我々から盗んだからだ。
ゴウダン: 円環を汚すもの?
バーベナの話によれば「円環を汚すもの」とは彼女たちの森に古くより伝わるアイテムで、おそらく銀の月関係のアイテムであると言われている銀色の箱である。
詳しい由来や効果は知られていないが、それを封印することが森を治める者たちの仕事であった。
メロウドは人間の中でもエルファに親しい地位を利用して、その箱を盗み出したのだという。
ラック: 成る程な。確かに前日に戻すことを繰り返していては「円環」にはならんわな。
バーベナ: さて、ここまで話を聞いて、君たちはどうするかね?
エルナ: 勿論協力しますよ。
ラック: そうやな。わいらも今の状況を打破したい。それに内通者がおったほうがやりやすいやろ?
バーベナ: 確かにありがたい。では協力をお願いする。その前に食事はどうだ。
ラック: そうやな。腹が減っては戦ができんし、ムーナを使わん食事は絶品やからな。
GM: そうするとテーブルに強烈な匂いのする一品が運ばれてくる。
ケンゼン: 「くさや」か?
GM: いや感じとしては「ジャイアンシチュー」(笑)
エルナ: えーと・・・。
ガラ: これが今まで多くの勇者を葬り去ったというジャイアンシチューか。
アイス: これ、食べれるんでしょうか?
ゴウダン: アイス、論点が違うぞ。重要なのはこれを食べた後の我々が動けるかどうかだろう(笑)
ガラ: まあ、絶品と言っていたラックはお代わりもするんじゃろうが。
ラック: これはう、美味いはずや!だってただなんやから!
一同: (笑)
GM: まあ毒ではないよ。うまくも絶対ないけど(笑)
驚愕の食事が終わった後メンバーはエルファ達と共に「円環を汚す者」奪還作戦を開始した。まあもともと昨日の時点でも屋敷の人間に感づかれなかったエルファ達に協力するのである。メンバーが少しのサポートをする程度で、盤石の体制で襲撃作戦の準備は整った。
GM: では昨日と同じように花火が始まるよ。
ラック: ふふふ、こちらが完璧だとは知らずに滑稽やで。
GM: (それはどうかな)そして程なくして襲撃が始まるぞ。
アイス: 嫌な思い出を忘れるつもりで頑張りますよ。
ケンゼン: ちゃちゃ、楽しみぜよ。
襲撃者に対しての迎撃を装いながら、メロウドを追い込む一行。なにせ前日の記憶があるためパターンを読み楽にメロウドを追い込む。
エルナ: (ヘクスを見ながら)ここに移動して詰みです
ラック: さて観念してもらおうか。
GM: 君たちがその陣形になると、メロウドは銀の箱を取り出す。
ケンゼン: ちゃちゃ、取り押さえるぜよ。
GM: 君が取り押さえようとすると、銀の箱から閃光が溢れる。
ガラ: え、まだ取り出していないんじゃないんですか?
GM: いつの間にか彼の手にある。そして君たちの意識は薄れ始める。全員意思判定をお願い。4以上成功したら言って。
アイス&エルナ: 成功です。
GM: では君たちはもうろうとする意識の中で、銀の箱にひびが入るのを見た。それと声もだ。
エルナ: 声ですか?
GM: うん。老婆のようなしゃがれた声だ。「また1日が繰り返される。すばらしいぞ」と言ったようだ。
アイス: 箱がですか?
GM: 君はそう聞こえたよ。そして君たちはまた朝に戻る。
三日目の今日
ラック&ガラ: 「ソロモンよ私は帰ってきた!」
アイス: えー、何故にその台詞ですか?
ラック: まあこれが悪夢やったらええなと。
GM: 残念だが現実だよ。さて全員目覚めたところで意思判定だ。
ケンゼン: 「強靱精神」は?
GM: 今回は魔法みたいなものだから、認めよう。
一同: 成功です(や、ぜよ)
GM: では君たちは朦朧としながらもそれまでの記憶は覚えている。
ラック: やっぱり同じ日を何回も重ねると記憶が曖昧になるようやな。
ガラ: そうみたいじゃな。これは早く決着をつけねば。
GM: (そっちだと思ったか)さてどうするかね。
エルナ: 「じつは気になることを聞いたんです。」と言って昨日?の最後に聞いた言葉を話します。
ラック: ふーん。つまりあの箱には意思があるんやな。それでその箱が今日を何度も繰り返してるんやな。
アイス: ふふ、僕もその台詞は聞きましたよ。
ガラ: さてどうする。そうなるとメロウドを何とかすることではこの状況は打破できんぞ。
ラック: そうやな・・・何もせんというのはどうや?
アイス: それだとあのエルファ達が襲って、またあの箱が使われませんか?
ラック: やからそれもさせんわけや。ついでに言えばわいらも宴会には行かん。これで昨日までとは大きく違う今日になるはずやで。
ガラ: 怖いの、もしもそれでまた発動するようなことがあれば。
ラック: そうやな。戦わんことがこんなに勇気いる作戦もないな。
ケンゼン: ちゃちゃ、わしとしては戦いたいぜよ。
アイス: 姫様はどう思われます?
エルナ: そうですね・・・ラックさんの案でやってみましょう。
この後ゴウダンと合流した一行は、3度目の書類記入をすぐに終わらせバーベナのもとへこの際ラックのはなった一言がキーポイントとなり、彼女たちの信用を勝ち取る。その一言は・・・
ラック: いやー、あのジャイアンシチュー美味かったで。
キッソス: 君たちの言うことを信じよう。
一同: (爆笑)
その後一行はメロウドから身を隠すため、バラバラに町を出て前回お世話になった村で宿を取ることになった。そして夜は更けやがて・・・
GM: 君たちの感覚ではそろそろ一日が終わる頃だ。
変わりゆく時の中で
ラック: よっしゃ。今日の連鎖がこれで終わりや。
エルナ: やっと明日ですね。
GM: それはどうかな。君たちがそう話していると、突然宿屋の室内に銀色の箱が出てくる。
ゴウダン: そう巧くはいかないわけか。
GM: 箱はしゃがれた声でしゃべり出すよ。
箱: 愚かな者たちよ。何故貴様達は我が心地よき停滞を邪魔する。
ラック: あんな事されてそのままにする奴がおるか。
ガラ: そういう事じゃ。
箱: 愚かな、では貴様達に時の恐ろしさを教えてやろう。
GM: 箱がそういうと、箱の周囲が銀色に染まりそこから影のようなものが現れる。それらは次々とエルファに姿を変えて・・・
ラック: 逃げるで。幸いここは一階や。すぐ外に飛び出すで。
アイス: でも影達がいますよ。あれがどんどん増えたら厄介です。
ラック: それはない。それやったら影を増やしてから乗り込んでくるはずや。それをせんちゅうことはあれは範囲技やと思う。
エルナ: でも確証はないですよね。
ラック: それが欲しいから一旦外にでるんや。
GM: 全員外に出る?
ケンゼン: わしは戦いがしたいぜよ。
ラック: お前が戦いたいんはそんな影か!
ケンゼン: ちゃちゃ、それもそうぜよ。
GM: では全員外に出るんだね。ラック君の推測通り影達は追いかけてこない。
ラック: ふふ、わいの知恵の勝利や。
GM: でも箱は追いかけてくるぞ。
ガラ: 飛んで?
GM: いや瞬間移動。そして逃げ出した君たちの前まできてまた影を作るぞ。
アイス: 僕らは出たところですよね。では影は宿屋も巻き込むんですか?
GM: いや、宿屋なんかは巻き込まないみたいだね。
エルナ: 現実世界にある物は巻き込まないみたいですね。
GM: さてね。影からはまた影エルファが出てきて君たちを攻撃するぞ。
エルナ: ガラさん、「持続光」です。
ガラ: わかった。
GM: 別に光に照らされたからといって影は消えんぞ。
エルナ: 照明がないと目が見えませんから。
ゴウダン: (首をかしげながら)でも我々の影がその影と交わりますよね。その場所はどうなります?
GM: (気付いたか)その場所から影エルファは出てこない。
ケンゼン: ちゃちゃ、まるで「影踏み」ぜよ。
ラック: それや!
この後、一行はガラの持続光で光らせた武器を持ち、「影踏み」の要領で銀の箱が出す影を打ち消す。
エルナ: (ヘクスを見て)ここで私がいれば、詰みです。
GM: そうだね。銀の箱が出す影は完全に君たちによって消された。
銀の箱: おのれ!人が我を超えることなど許されるわけがない。
GM: 銀の箱がそういうと、君たちの周囲に銀色の空間ができて巻き込まれる。
アイス: 判定とかは?
GM: もう少し箱との距離が遠ければ考えたがね。そして君たち全員は銀色の空間に出る。
ラック: うぉぉぉ!世界中が銀。なんてすばらしき世界・・・てっ言うとる場合か!
ガラ: ぼけ突っ込みしとる暇があったら、今の状況を考えろラック。
GM: その世界は上下左右の感覚がない。ただ中心部にローブを着た人物がいる。
アイス: 誰です?
GM: さてね、しわがれた声は箱と同じだが。
老人: くくく、ここまで来ればもはや貴様らに勝ち目は・・・
GM: 彼がそこまで言うと、どこからか別の声が聞こえる。
???: バカが!力を使った時点で貴様の滅びだ。
GM: その声が聞こえた瞬間、老人は塵になる。そして君たちの目の前に男が現れる。幾何学模様のローブで白髪、赤い目を三つ持った男だ。
ケンゼン: うぉぉ、展開は早いぜよ。
エルナ: あなたは誰ですか?
男: 私はクロス。世界を見守る者だ。
ラック: げ!
ゴウダン: どうしたラック?
ラック: いや昔やったキャラが・・・
GM: そこら辺の話はゲーム後してくれたまえ。
ラック: そうやな。ところであんたが倒してくれたあれは何や?
クロス: あれは厄災だ。
ゴウダン: 悪魔か?
クロス: いや悪魔が滅びのベクトルなら奴らは停滞。突然の肉体的、精神的停滞や冷戦などを司る存在だ。
アイス: じゃあ今回は
クロス: やつの力でこの世界は終末まで停滞するところだった。しかし、私が介入する前に気がつくとはな。君たちはなかなかのものだよ。
ガラ: それはありがたいが。我々はここからでれるのかのう?
クロス: うむ、私が手配しよう。停滞の歪みも含めてな。
エルナ: ありがとうございます。
クロス: これも仕事だ。君たちも気をつけたまえ、君たちの力はあれも好むのだ。
ラック: 力ってなんや!
クロス: それは君たちが突きとめること。私の仕事ではない・・・さていくぞ!
GM: 彼がそういうと世界が歪み始めて・・・朝になる。
アイス: ま、まさか。
GM: そう4回目。
ラック: もう嫌や~!
このあとクロスによって町の住人も3日間の記憶を持っていると知るまで一行の苦悩は続く。
閣下と臣民のお部屋
夏野: ふ~ふふ♪ふ~ふ~♪
閣下: ロート、ロート、ロート、ロート、ロート、ロート、せ~~○く。
夏野: て、僕が歌ってたのは○子の部屋のテーマです。
閣下: おや、そうだったのか?しかしなぜ急に徹○の部屋?
夏野: 第11話を契機にタイトルを「閣下と臣民のお部屋」に変えるからです。
閣下: なぜかね?
夏野: 近頃NASAさんのHPであなたのことを「コーパル閣下」と書いているからです。*1
閣下: なに、私は閣下なのか?
夏野: そうです。
閣下: なるほど。いわれると急にエレガントな気分になってくるね?
夏野: (無視して)で今回のシナリオですが。
閣下: おお!いきなり臣民が反乱を。
夏野: 時間逆行ものらしいですが。かなり特殊なパターンですよね。
閣下: ルナルならば通らずにはいられない、世界移動もの。それの亜流だと思ってくれればいい。科学的な突っ込みはやめてくれ。
夏野: ムジュ○の仮面みたいなストーリーですよね。
閣下: そうかね、64持ってないので詳しくはわからんが・・・
夏野: あの箱は銀の月の遺物なんですか?
閣下: そう思ってもいいし、銀の月の遺物を「厄災」が変形させたと思ってもいい。
夏野: それと「クロス」ですが。
閣下: それについては次回以降があるのでパスだ。
夏野: 近頃パスが多いですよ。
閣下: 仕方があるまい。閣下の事情だ。
閣下がふんぞり返りながら続く。