始めて会った時はただ彼女に嫉妬した。彼女があまりに強い力を持っていたからである。それからすぐに打算が働き彼女から力を分けて貰おうと思った。 今思えば、彼女の力を通してある「モノ」を自分が追っていたことに気がつく。それに気がつくまでにずいぶん…

あの人は言った 私は「強い」らしい。 私は「すごい力を持っている」らしい。 わたしは「たくさんのなかま」がいるらしい。 わたしは「とてもえらい」らしい ねえ・・・それで・・・ワタシハダレ？ ダレナノ？ 外伝（中）「月下舞踏は突然に」 前回人質にと…

目が覚めたら知らない世界に一人だった。 それまで頼っていた仲間も、住んでいた場所もなかった。頼れるのは一人だった。 だから彼に頼ろうと思った。 外伝（上）「霧の女王」 ＧＭ： さて前回のＣＰでどう強化したかね？ アイス： えーと、今回の成長ＣＰは…

戦いがあった。世界をかけるほどの巨大な戦いが。 英雄がいた、力を併せその巨大な戦いに臨んだ英雄が。 戦いが終わり、彼らには安息が訪れるはずだった。 だが・・・ 外伝序章「再動という名のプロローグ」 ＧＭ： ではゲームを始める。 一同： （歓声） ア…

ここに一つの物語が終わりを迎える。 長き旅の中で彼らは何を思うたか。 長き旅の終わりに彼らは何を得たのか。 全てはここに・・・ 第２０話「借り免許の英雄達」 ＧＭ： では恒例の成長報告をお願いしようかな。 アイス： 最終回だっていうのになんかいつ…

「力が欲しい」 そう願ったのは何時だっただろう？ もうずっと昔の気もするし、ほんの少し前の気もする。 けれど、一つ言えることは自分は力が必要だったということ。 そしてその力がすぐ目の前にあるということだ。 つまり私の願いは叶うのだ！ 第１９話「…

その空間の外には何もなく、その空間の中には「世界」が広がっていた。ゆえに見ようによってはその世界を統べているのはその男だと言えたかもしれない。 しかし彼はそこでただ動かず、世界をゆっくりと見つめていた。世界にわずかな揺らぎが生じた。 「この…

わたしはくらいところがすきだった。 だってくらければ、なんにもかんがえなくていいから。 むかしはあかるいところにもでたかったけれど、いまはいや。 だってくらいところからでようとすると、ひどいめにあうから。 だからわたしは、くらいところでうごく…

誰かが言った。「知っていて、何もしないことは罪である」と。では私のやったことは罪なのだろうか？ 私は知っていた。お父様の中にもう一人の「誰か」がいることも。お父様がその「誰か」と必死に戦っていたことも。 お父様が私のために、たくさんの犠牲を…

荒廃した世界には狂気と退廃が蔓延する。そしてこの広場に集まった民衆が持っていたものは間違いなく前者の感情であった。 その感情を一心に受けているのは中央で張りつけにされている男。本来であれば美しいかったであろうその衣装も、手入れが行き届いてい…