黄金の羊亭新館

ガープスルナルのリプレイを公開しています

第17話「ほんの少しの勇気と愛で~後編~」

わたしはくらいところがすきだった。

だってくらければ、なんにもかんがえなくていいから。

むかしはあかるいところにもでたかったけれど、いまはいや。

だってくらいところからでようとすると、ひどいめにあうから。

だからわたしは、くらいところでうごくの。

ずっとずっと

ズットズット

ずっとずっと

ズットずっと

 

第17話「ほんの少しの勇気と愛で~後編~」

 

ラック: 今回はわいらが帰って来るところから再開なんやな

GM: うん、そうなるね。さて君たち調査班が帰ってくると、なぜだか沈んだ雰囲気が部屋を包んでいるぞ。

ティマ: く、暗いね~。

ゴウダン: すまない。私の責任だ。

ティマ: うん?なんのこと~?

GM: 君たちの目の前にはベッドがあってそこにはメイドのリカさんが横になって眠っているように見える。そして横ではエフラワ姫が静かに泣いている。

ラック: 彼女はどうしたんや?

エルナ: 皆さんが調査をしている間にエフラワさんへの襲撃があったんです。ゴウダンさんとケンゼンさんがお二人で撃退しようとしたんですが・・・

ゴウダン: 彼女はエフラワ姫の盾になった。そして私は彼女を守ることができなかった。

エルナ: そんな、ゴウダンさんのせいじゃないです。

ケンゼン: そうぜよ、そうぜよ。あれはしかたないぜよ。

ゴウダン: しかし、それでも・・・

GM: 話の途中で悪いが、君たちがそうやって会話をしているとエフラワ姫が急に顔を手で覆って部屋から出て行く。

エルナ: 後を追いかけます。

アイス: あ、僕も。

ケンゼン: うーん。アイスだけじゃ心配ぜよ、ついて行くぜよ。

GM: (すぐだったし、判定は必要ないかな)では君たちがエフラワ姫を追って行くと、彼女が柱の影に入るのがわかる。

 

ほんの少しの勇気と愛で

 

アイス: エフラワさん。今は危険ですからむやみに移動しないほうがいいですよ。

GM: 君が声をかけると、彼女は柱の影から叫んでくるぞ。

エフラワ: 近寄らないでください!

ケンゼン: いや、考え直すぜよ。本当に今一人でいるのは危険なんぜよ。

エフラワ: わかっています。だからこそ私を一人にしてください!

アイス: え、何故にですか?

エフラワ: 私がいれば多くの人が死ぬんです。だから私なんてここで死ねばいいんです。お父様だってきっとそのほうが幸せなんです。

エルナ: あなたはサーライト閣下がやっていたことをご存じなのですか?

エフラワ: 知っていました。お父様の中に別の誰かがいることも。私を守るためにお父様が多くの犠牲を払っていた事も。今回のリカさんだって私いなければ・・・私なんて・・・私なんて

エルナ: (冷たい声で)だから「私が死ねばいい」とでも言うのですかエフラワ=ティーグ?

アイス: ひ、姫さま?

エフラワ: そうです、私さえ死ねばいいんです。

エルナ: そうして、死んであなたのために死んだ全ての人を無駄にするのですか?

エフラワ: そ、そんなつもりはありません!

エルナ: でもね、そうなるのですよエフラワ=ティーグ。私たちは多くの人の犠牲によって生かされています。そして彼らの犠牲は彼らの意図したことでないかもしれません。彼らは私たちを恨んでいるかもしれません。

エフラワ: だったら。

エルナ: でもねエフラワ。理由はどうあれ私たちは彼らの犠牲の上に生きています。そして彼らの思いを受け止める手段を私は一つしか知りません。それは「生きる」ということ。それも前を向いて生きるということです。

そのころのティマ: ああ、僕の「名会話レーダー」が呼んでいる。行かなくては!

ラック: いや、なにがや。

GM: 外野うるさい!さてエルナがそこまで言うと、彼女は黙って柱の影から出てきてエルナの方を見つめる。

エフラワ: それがあなたの「償い」ですか?

エルナ: あなたがそう受け取るのならそれもいいでしょう。でもねエフラワ。私が言えるのはこれだけです。前を向きなさいエフラワ=ティーグ。私たちは前を向かなければなりません。それがどれほど厳しくとも・・・そうでしょう。

アイス: ひ、姫さま・・・ご立派です。

ケンゼン: ちゃちゃ、輝いてるぜよ。

ティマ: まったくだね。ああ、僕はなぜこの場所にいないんだろう。

GM: エルナは「言いくるめ」もってる?

エルナ: もってません。

GM: じゃあ「知力+1」で判定してみて。

エルナ: (コロコロ)5成功です。

GM: では君に言われて、彼女は顔を上げる。そして君を見つめ返す。

エフラワ: 私はあなたほど強くありません。

エルナ: 私は強くなんてありませんよ。ただ必死だっただけです。

エフラワ: 私も生きることができるんでしょうか?

エルナ: ええ、あなたが生きたいとのぞめば。

エフラワ: 私は生きてもよいのでしょうか?

エルナ: それを決めるのはあなた自身です。でも少なくともここにはあなたが死んで欲しいと思う人はいませんよ。

GM: ではそこまで君が言うと、彼女は君に抱きついてくる。それからしゃくり上げて泣き出すぞ。

エルナ: 何も言わず、静かに彼女の背中をなでてあげます。

ケンゼン: ・・・は、いかん。真剣に感動してたぜよ。

アイス: あるんですね~。喋ることすら邪魔になる空間て。

ティマ: いや~、まったくだよ。

ラック: そして、こういうのが邪魔なんやな(苦笑)

エルナ: さて、彼女が落ち着いたら部屋に戻ろうと思いますが。

GM: 君が戻ろうとすると、エフラワは君の服の袖を持つぞ。

エルナ: はい?

エフラワ: あの、エルナさん。

エルナ: なんです?

エフラワ: わ、私のお姉さんになってくれませんか?

アイス: ひ、姫さまに妹が!これはいわゆるスー・・・いえなんでもないです。

ラック: 流石に絶対に言ってはならない一言ぐらいはわかったようやな。

ティマ: うん、ここで言ってたら、場の空気が敵になるからね。

GM: (苦笑しながら)エフラワは消え入りそうな声でなおも聞いてくるが。

エフラワ: やっぱり、いやですか?

エルナ: いえ、私がエルナード=ティーグを名乗っている限り、少なくとも私はあなたの姉であるつもりでいたんですが嫌でした?

GM: 君の返事を聞いて、彼女は嬉しそうに微笑むぞ。

エフラワ: あ、ありがとうございます。

アイス: ひ、姫さまが二人。この場合僕はどっちを守ればいいんだ?

ケンゼン: とりあえず猫耳ぜよ。

一同: (笑)

エルナ: では、部屋に戻りますか。

GM: じゃあ、かなり時間がたってから彼女たちは戻ってくる。

ゴウダン: ではGM、私はその間に席を立ちたいんですが。

GM: いいけど何をするの?

ゴウダン: リカさんの事を考えてブルーになってます。

ティマ: GM、後を追いかけます。

GM: OK。じゃあ、ゴウダンは後ろから人が来るのに気がつくぞ。

ゴウダン: ティマさん。

ティマ: リカさんのことを考えてるの?

ゴウダン: はい・・・

ティマ: あのね~、あれは君のせいじゃないよ。

ゴウダン: でも私は結局彼女を救えなかった!

ティマ: それは君の傲慢だよ。

ゴウダン: !?

ティマ: 伝説の英雄や神だって世界中の人たちを救う事なんてできなかったんだ。それを君はやろうというのかい。それは傲慢だよ。

ゴウダン: 世界中の人を救いたいなんて言ってません!私はただ目の前にいる弱者を救いたいだけなんです。

ティマ: でも君は助けたじゃないか。少なくとも君がいたからエフラワ姫は助かった。

ゴウダン: でもリカさんを助けることはできなかった。

ティマ: 君が救ったエフラワの命は軽いのかい?

ゴウダン: そんなことはありません!

ティマ: でも、今の君は救えなかった命を重んじるあまり、救った命を軽んじている。人の命は重い。エフラワ姫の地位や権力を除いたとしてもね。君はその命を救ったことを誇るべきだ。そのために身を盾にしたリカさんのためにもね。

ゴウダン: しかし・・・

ティマ: リカさんの事を忘れろとは言わない。でも君は確かにすばらしい事をしたんだよ。それを覚えておかなければいけない。そうでなければリカさんも、そして君の誓いもうかばれないよ。

ゴウダン: ・・・はい。

アイスのPL: ティマさん。顔赤いですよ。

ティマ: う・・・そこには触れないでくれ。

アイスのPL: 珍しいですね。どんな台詞でもすらすら喋ってるのに。

ティマ: そりゃ、キャラと台詞が合えばどんな言葉でも言えるけどね。こいつはもともと大まじめにこんな事を言うキャラじゃないんだよ。前回ゴウダンを励ました時もじつはきつかったんだよ。

アイスのPL: でも、それならなんでこんな事をするんです?

ティマ: うーむ、誰にだって損得抜きで応援したい奴っているでしょう。ティマにとってそれがゴウダンだったて事にしといてよ。

ゴウダン: ありがとうございます。

ティマ: やめてよ~。やれやれ、これでアイスを笑えなくなったじゃないか。

ゴウダン: 本当にありがとうございますティマさん。

ティマ: う、うん。じゃあ僕はこれで。

GM: じゃあティマはそのまま部屋に?

ティマ: いや、とりあえず顔を洗ってからね。

GM: OK。じゃあエフラワが帰ってくるころには全員そろってるんだね。

エルナ: そうなりますね。

ラック: さて、一同もう大丈夫か?

ゴウダン: もう大丈夫です。

エルナ: エフラワ姫も、もう大丈夫なはずですよ。

ラック: やったら沈むんは終わりや。これから気を引き締めてエフラワを守るで。

ゴウダン: わかっています。

アイス: どうやってですか?

ラック: えーい、話の腰を折るなー!!鳥キック!

アイス: ヘブ!な、何故にぃ?

ガラ: うーむ、やっぱりこの掛け合いは心が安まるの。

ケンゼン: まったくぜよ。

ラック: なんでお前はそうやって話の腰を折るんや?

アイス: でもですね。敵はどこから侵入するかわからないんですよ。それをどうやって倒せっていうんですか?

ラック: む、たしかにそれは問題やな。そのどこからともなく現れる骸骨頭をたおさんことにはエフラワ姫の安全は保証できんわけや。

ティマ: だね~。

エルナ: でもそれにはなにか仕掛けがあると思うんです。本当にいつでも出てこれるなら、エフラワ姫が一人の時に出てくればよかったわけです。

ゴウダン: その通りだな。そしてその謎さえわかれば、エフラワ姫を守ることができる。

ラック: よし、やることが決まれば後は動くだけや。メンバーは前回と同じで、護衛組と調査組に別れようか。

 

こうして気分も新たに謎の仮面への調査が始まった。

 

ラック: まずは連中が襲われた場所に行ってみるで。

GM: 何の変哲もない廊下だと思うよ。

ラック: そしてその何の変哲もない壁から、敵は現れんやな。

ティマ: たぶん呪文の力を借りたんだろうね~。

ラック: まあ、そう考えるのが妥当やな。

アイス: けど、よく考えればその髑髏はゴウダンさんの一撃でやられたんですよね。だったら、もう危険はないんじゃないですか。

ラック: ほんまに完全にやられたと思うか?

アイス: ええと、じつはあまり思えません。

ラック: やろ。やったら今回のトリックを考えるんや、それがエフラワを守る事にもなるんやで。

ティマ: うーん、昔ね。「幻影」で作った壁に「完璧幻覚」の壁を重ねてまるで映像が本物になったように錯覚させたことがあるんだ。

ラック: なるほど、敵は幻覚で壁を作ってその中に消えたという推理やな。じゃあティマはん、早速調べてみてくれんか。

ティマ: そんな事しなくても、敵が現れたあたりを調べてみればいんだよ。すんなり出てきたということは「幻覚」である可能性が高いからね。

ラック: よっしゃやったるで。

ティマ: その時にできたら武器とかで調べたほうがいいよ。床がじつは幻覚でしたって事もあり得る。

 

こうして一行はしばしの幻覚探しに興じる。しかし・・・

 

GM: 残念ながらそのあたりに幻覚らしい存在はないよ。

ラック: くそー、結局ちがうんか。

GM: (そうそう、そうやって疑いを捨ててくれれば)

アイス: そう決めつけるのは早いですよ。

ラック: うん?

アイス: 「今どうなっているか」ではなく「その時にどうなっていたか」が今回みたいなトリックの時には重要ですから。

ラック: そうか!その時にあった柱が一本でもなくなっていたら、それこそこのトリックの証拠になるわな。

ティマ: あの時のメンバーだったらエフラワ姫がいるね。彼女なら頭も良さそうだし有効な情報源だよね。

GM: (ちっ、気付いたか)じゃあ君たちはそのまま、部屋に戻るの?

ラック: そやな。このことをエフラワに聞いてみな。今のエフラワの状況やったらちゃんと話してくれるやろうし。

GM: (エルナとの会話はすばらしかったしね・・・さてこんな時はやはりラック君か・・・)帰ろうとする君たちなんだが、後100メルーぐらいの距離の曲がり角でいきなりラック君が襲われる。

 

謎は厄災を呼ぶ

 

ラック: なんでわいが・・・あ、「不幸」か。

GM: そういうことだ。敵は姿を隠しているのでほぼ不意打ちだ。一応、受動防御では振れるがね。

ラック: ここで幸運はつかわんで(コロコロ)あかん失敗。

GM: ダメージは11点の切りだ。

ラック: 朦朧とした。(コロコロ)そして倒れた。

アイス: ら、ラックさん!?敵は誰です。

GM: もう、気がついてるんじゃない?髑髏面だよ。

ティマ: なるほど。昔から推理小説で殺されるのは加害者に恨みをもたれる人物と、謎に近づき過ぎた探偵役以外と決まってるからね。

アイス: つまり、どういう事です?

ラック: つまり、探偵は死なんちゅうこっちゃ。

GM: (それはどうかな?)では戦闘開始だ。

 

かくして戦闘が始まった。

第1ターン髑髏面は呪文の詠唱、アイスは戦闘距離まで移動、ラックは立ち上がり、ティマはジェスタの重戦士を幻覚で作り出す。キティはアイスに「すばやさ」の準備。

第2ターンここで髑髏面の呪文が発動する。

 

GM: では君たちのいる床に「べたべた」だ

ラック: くぅ、敵ながら見事な戦法やないか。

 

ラックが言うとおり、このメンバーの最大の欠点は体力の無さである。4人中3人が体力9という貧弱体力パーティはこれによって行動を封じられる。

立ち上がっていたラックは攻撃を試みるが、詠唱中に移動していた髑髏面に攻撃するためには距離が足りず不可能、ティマの幻覚戦士は行動するが出現したのがティマの近くだったので攻撃には及ばない。

アイスは移動して攻撃しようとするが体力判定に失敗して移動できない。キティはアイスに「すばやさ」をかけた後「爆裂火球」の詠唱を始める。

第3ターン髑髏面は再度ラックに攻撃を開始する。彼の攻撃は2ヘクス先まで届くため、両手で槍を持っていないラックを一方的に攻撃することができるのだ。ラックはかろうじてこれを受け止める。ティマは状況を見て「大治癒」を集中。アイス、ラックは前回と同じく移動失敗。ティマの幻覚戦士は距離を詰める。

第4ターン髑髏面はさらにラックに攻撃。ラックはこの攻撃を「止め」ようとするが失敗。胸を大きく切り裂かれ、死亡判定が必要なほどのダメージを受けてしまう。

 

ラック: (コロコロ)×3・・・ふ~、幸運を残しといてよかったわ。

 

この後ティマの「大治癒」が飛び、ラックは死亡の危機は去るも相変わらず移動ができない。アイスはかろうじて移動に成功しそのまま髑髏面に斬りかかるが失敗。

この後第5ターンにラックは気絶。アイスは髑髏面の攻撃力に怯え、防戦一方となる。幻覚のジェスタ戦士は攻撃を行うが髑髏面は姿を消してそれをかわす。

こうして戦線は硬直状態に、それを打ち破ったのは強大な火力だった。

 

キティ: (エルナのPL)爆裂火球です~。

 

第7ターン、時間かけて作った「爆裂火球」が炸裂。髑髏面はこの攻撃を「瞬間回避」で避けるが、転移先が近かったため火球の余波でバランスを崩し、そこにジェスタ戦士の攻撃を受けてしまい、砂のようなものを残して消滅してしまう。

このときアイスも少し焦げていたのは戦士の勲章であろうか・・・

こうして一行は髑髏面に辛勝した。

 

GM: では君たちが髑髏面を倒したぐらいで警備の兵士が出てくる。

ラック: 遅いわ!

アイス: ふー、かろうじて勝てました。

ティマ: 薄皮一枚の差だけどね。

ラック: それでも勝ちは勝ちや。さてとりあえずは一旦姫さんとこに帰るか?怪我も治したいしやな。

アイス: いえ、気になることあるのでリカさんが使っていた部屋に行ってみたいんですが、だめですかね?

ラック: かまわんけど、どうしたんや?

ティマ: もしかしたら死んだと思っていたらじつは・・・とか?

アイス: そんなんじゃないんですが。気になることがあるんです。ジェスタの方なら部屋の位置も知ってるでしょうし。

GM: 君が聞くとジェスタの戦士君は首をかしげながらこう聞いてくるぞ。

ジェスタの守護騎士: 故人の部屋になんのご用ですか?

アイス: え、その・・・

ティマ: じつはエフラワ様からリカさんが生前使っていた櫛止めを取ってきて欲しいと頼まれたのです。何でもリカさんが大事にしていた品で、是非とも彼女と一緒に埋葬してやりたいと。

ジェスタ騎士: おお、そうでしたか。そういうことならこちらにどうぞ。

ラック: (小声で)極悪人。

ティマ: ふふ、否定はしないよ。

GM: ジェスタの彼が案内してくれたリカさんの部屋は良く言えば機能的、悪く言えば簡素な感じだね。調度品は一人用の机と椅子、本棚ぐらいだね。装飾品は壁に掛かった花の絵と、本棚の上にあるピエロのぬいぐるみぐらいかな。

ラック: うーん。めぼしいものはなさそうやな。

ティマ: だね~。後ろにジェスタ君もいるから時間をかけて調べることもできないし。

GM: (だいたい、部屋に痕跡なんて残すか)じゃあ帰るの?

アイス: (考えながら)GM、その部屋にあるのはそれだけですか?

GM: うん。

アイス: (メモを出して、それに走り書きをする)こんなものはないですか?

GM: (気付かれた!?)うん、ないね。

ラック: どしたんや?

アイス: (メモを見せなが)これですよ。

ラック: (メモを確認して)なるほど、それがないんはおかしいわ。近くにはあるんか?

GM: まあ、共有のものならあるだろうけどね。

ティマ: これはどうやら・・・「謎は全て解けた」てやつかな?

アイス: まだ、わかりません。それとGMに質問なんですが、彼女の部屋は例の死んだ執事の部屋の近くではないですか?

GM: (むー、鋭い)向かいだね。

ティマ: なんだろうこの感覚は?

ラック: 手札がどんどんそろっとるな。

アイス: でもまだわかんないことがあるんですよ。

ティマ: な~に?相談には乗るよ。

 

こうして推理をしながら一行はエルナ達と合流をはたす。

 

エルナ: 皆さん・・・どうしたんですかひどい怪我ですよ!

ティマ: じつはちょっと襲われちゃってね。

ラック: いたたた・・・じつはやな姫さん。かくかくしかじかなんや。

エルナ: じゃあ、その髑髏面がいきなり現れて皆さんを襲ったんですね?

ラック: そうなんや厄介な相手やでほんまに。

エルナ: とりあえず、ラックさんに「大治癒」をかけます。

GM: エフラワも使えるから一緒に「大治癒」をかけてあげよう。

アイス: では、ラックさんが治療を受けている間にリカさんが眠っているベッドの前まで来ます。そして「何時まで寝てるんですか?」と声をかけます。

 

名探偵アイス再び

 

調査班でなかったPL: (!!!)

アイス: 僕はキティと姫さまを守るためなら、無茶はするつもりです。あなたが女性だからといって躊躇はしませんよ。

GM: (まあ、及第点かな)では彼女の目が開き、むくりと起きあがる。

エルナ: リカさん。

ゴウダン: 生きていたのか?

GM: みたいだね。起きあがった彼女は今までとは違い、能面のような表情でアイス君に質問をしてくる。

リカ: いつからお気づきになりました?

アイス: おかしいと思ったのはしばらく考えてからなんですが(といってノートを捲る)

ラック: お、アイスノートや。

 

執筆者注:アイスくんのPLは第3話において記憶違いでミスをしてから、ゲーム中の内容を細かくノートに記録していました。このノートの存在はリプレイの完成に少なからぬ影響を与えていますので、この場を借りてそのことを記しておきたいと思います。アイス君執筆ご苦労様です。

 

アイス: あなたを攻撃した髑髏面はエフラワ姫を攻撃していますが、あの髑髏面が「突き刺し」攻撃を使ったのは、その時だけです。刺し攻撃は殺傷能力は高いですが、あの武器の「防御できにくい」という欠点を無くしてしまいます。そもそも3回攻撃でき攻撃を両足に分担できる芸当の持ち主なら「脳」を狙った攻撃のほうが効果的だったです。

リカ: なるほど。

アイス: あの髑髏面があの時だけ攻撃方法を「刺し」に変えた理由は別にあるんじゃないか?と考えた時に、もしかしたらあなたの死が嘘なんじゃないかと思えたんです。

ラック: なるほど。切りやったらわいみたいに大きな傷ができて死ぬけど、「刺し」やったら傷は小さいもんですむ。

アイス: そういうことです。そして、そう考えると髑髏面の消え方の謎もわかります。

エルナ: 消え方?

アイス: そうです姫さま。髑髏面は始めの時はかき消えるように消えています。ところが今回は地面に砂のようなものが残りました。これは何故か?

ゴウダン: 一回目はわざと姿を消したから?

アイス: だと思います。そして今日、あなたの部屋を見て疑惑が確信に変わりました。

リカ: あら、私の部屋に何かありました?

アイス: なかったんです。主人に仕えるメイドなら当然あるはずの「鏡」と「化粧品」がね。

一同: おお!

アイス: 主人に仕える身であれば、主人に会う前に最低限の身支度は調えるはず。それがないという事は。あなたは身支度を調える必要がなかった事になります。つまり、あなたのメイドの姿は「幻覚」か、それに近しいものであるという事ではないですか。

ラック: 今回のアイスは真面目にすごいで。

ガラ: 5分間ミステリー、正解率7割近くというのは伊達ではないの。

GM: 君がそこまで言うと、彼女は笑みを浮かべながらこう言ってくるよ。

リカ: 確かに今の私の姿は幻覚ですが、それがどうだって言うんですか?今回の事だって一寸した悪戯ですよ。

アイス: それについては僕も悩みましたが、ティマさんに助けてもらって考えました。

ティマ: (苦笑しながら)そこはじぶん一人で考えたっていわなくちゃ。

ケンゼン: まあ、アイスらしいぜよ。

アイス: えーとですね。僕は飛び降りた執事さんはあなたがやったと思っています。証拠はありません。でも重要なのは、目撃者を殺すほどに神経を使っているあなたの素顔なんです。ですから今からあなたに幻覚破壊を・・・

リカ: その必要ありません。

GM: 彼女は底冷えのする声でそういうと、カチューシャを外す。そうすると彼女の外見はエフラワそっくりになる。

一同: !!

GM: 黒髪と漆黒の瞳である以外は、完全にエフラワと同じと言っていいだろう。そして彼女はエフラワの方に向いて優雅に一礼をする。

リカ: 始めましてお姉様。そして見事な推理でしたはアイオス=ジェラード。

一同: お姉様!

エルナ: あなたはエフラワ姫のなんなのですか?

リカ: さっきも言ったとおり妹ですよ。いえ、別の可能性といったほうがいいでしょうか?

ラック: どういう事や?

リカ: さて、どこから話せばいいでしょうか?サーライト=ティーグがある結社によって、作られた存在であることはご存じですか?

ティマ: いや、そこまでは聞いてない。けれど彼が何かの組織と因縁があるのは聞いてるよ。

リカ: まあ、ある組織と対立していると思って聞いてください。彼はその結社と対立して結社のやろうとしていることを自分で成し遂げようとしたんです。

ゴウダン: それは?

リカ: 簡単に言えば、神に近しい存在になることでしょうか。

エルナ: その事と、あなたの存在となんの関係があるんですか?

リカ: 簡単ですよ。サーライトは自らの娘をそのための道としたんです。

ラック: つまり、サーライトは自分の娘を神に近い存在にしようとしたんか?

リカ: そうです。そしてそのために作られた存在は一体ではなかったんですよ。つまり私はエフラワお姉様の分身にあたるんです。

アイス: エフラワ姫の様子は?

GM: 話を聞いて呆然としてる。

リカ: でも計画は意外なところから破綻しました。本来なら計画を進めるために絶対的な力を振るうはずのサーライトが、エフラワにたいする「父性愛」に目覚めたんです。

アイス: 良い事じゃないですか?

リカ: ええ、エフラワにとってわね。でもねアイスさん。残された「エフラワのなり損ない」達はどうなると思います。

アイス: あ・・・

リカ: こうして私は地獄に堕ちました。そしてそこから私を救ってくれたのがゴールド様とシルバー様。

ラック: ちゅうことはあんたはやっぱり。

リカ: はい。私ハイペリカは「空の七月」が一人で「無空位」の称号をいただいています。

ラック: この状況下でよう名乗れるな、その名前。

リカ: ええ、名乗ったところで危険性は変わりませんし。それに私自身の身の安全は考えていますから。

ティマ: それで名乗ったところでどうするの?

リカ: 私に決められた役割は二つ。一つはあなた方から、「アイオキシス」を回収することです。

ラック: なんやそれ?誰かもっとるか。

リカ: あなた方には「伸び縮みする透明な剣」といったほうがわかりやすいですかね。

一同: (無言でゴウダンを見る)

ゴウダン: う・・・そういえばキャラクターで詳しい経緯を知っているのは私だけか。

リカ: あなたがお持ちでしたか。では渡してくれませんか?勿論ただとは言いません。エフラワ様の身の安全とセットでいかがですか?

ゴウダン: 悪いがそれはできない。

GM: 君がそういうと彼女は楽しそうに微笑む。

リカ: あら、やはり他人の命よりもご自分の武器が大事なんですか?

ゴウダン: いや、そうではない。あの武器は向こうで知り合った人に預けたので、こちらにはないのだ。

GM: 君がそういうと、彼女は珍しく言葉尻を強めて君に聞いてくるぞ。

リカ: 何故です!?一目見ればあれが強力な武器であるとわかったはず。

ラック: そうや、なんでわいに一言の断りもなくそんなことを。

ゴウダン: あなたに言うと、話がややこしくなりそうだったのでね。それで理由だが、あの武器はあちらの世界の物だ。危険の多い世界にいる人々には武器は少しでも多い方がいいだから向こうにに残しただけのことだ。

アイス: なるほど。ゴウダンさんらしい。

ゴウダン: だから剣はあちらの人々に渡したのだ。あれは彼らの命を繋ぐ剣だからな。

ティマ: いや~。今回はすばらしい言霊が多いね。記録が大変だよ。

GM: ゴウダンがそこまで喋ると、彼女は大声で笑い出す。

リカ: ハハッハハハ・・・なるほどね。計画と言う名の壮大な欲望も「無欲」にはかなわないんですね。

ゴウダン: うん?

リカ: 完敗ですよ「不屈の勇士」。サーライトも我々も、あなたの無欲のせいでとんでもない労力を強いられた。

ゴウダン: いや、その、よくわからないんだが・・・

リカ: この話は直接ゴールド様からお聞き下さい。

ラック: ちゅうことは、ゴールドがこっちにくるんか?

リカ: いえ、あなた方をゴールド様のもとにお連れするのですよ。私がね。これが私の2番目の任務です。

 

決断の先には

 

ラック: 罠くさいな。

ティマ: これでもかってぐらいにね~。

ケンゼン: これで罠じゃなきゃすごいぜよ。

GM: (悩みたまえ、ここが運命の分かれ道なんだから)悩んでいるとリカさんはこう言って微笑んでくる。

リカ: どちらでもいいですよ。そのかわり向こうに行くときにはゴウダンさんとキティさんはここでお留守番になりますけどね。

アイス: え!じゃあ僕はどうすれば?

ラック: 自分で考ええや。

ケンゼン: けど、なんでその二人なんぜよ。PLは何となくわかってるけど。

リカ: それは選ばれた資格ですから。

エルナ: なるほどやっぱりそうですか。

ラック: 事情はわかったわ。さて・・・ではどうするやな。

エルナ: 私は行くべきだと思います。今まで彼らと話すことはほとんどできなかったわけすから、話す機会を逃すべきではないと思います。

ゴウダン: 危険だぞ。

ケンゼン: 完全に罠ぜよ。

エルナ: ええ、そうだと思います。それでも彼らと真意を私は知りたいんです。ダメでしょうか?

ラック: なあ姫さん。わいらは姫さんの心意気に惚れてここにおるんや。

アイス: 僕は始めから姫さまのお力になると決めていますし。

エルナ: ダメですよアイス。あなたには守るべき者がいるんですから。

アイス: え・・・でもですね。

エルナ: それにゴウダンさんやケンゼンさんは私の護衛を仕事として受けていたはず。護衛であれば依頼主があきらかに危険を冒そうとしているのなら依頼を放棄しても良いはずです。

ケンゼン: まあそうぜよか。

ゴウダン: 理屈はそうだな。しかしエルナ姫。ここまでくると仕事など関係ないだろう。

ケンゼン: ちゃちゃ、そうぜよ。依頼主がろくでもない奴だったらさっさとやめてるぜよ。ちゅうわけでわしらもついて行くぜよ。

エルナ: でも、お二人ともそれでいいんですか?

ゴウダン: 問題ない。言いたいことはすべてケンゼンに言われたがな。

ラック: そういうわけや。さて姫さん。姫さん自身はどうなんや?

エルナ: え?私の気持ちはさっき話したとおりですが。

ラック: そうやなくて、わいらの協力がほしいんか欲しくないかや。

ティマ: なあなあで行くよりは、最初に気持ちをぶつけといたほうが良いこともあるよ。

エルナ: 私は・・・私には皆さんの協力が必要です。ですから皆さん!私に皆さんの命をお貸ししただけませんか?

一同: おお!

ラック: 命ときたか。

アイス: ご立派です姫さま。

ケンゼン: なんちゅうか風格がにじみ出てきたぜよ。

ゴウダン: そこまで言われて、行かぬわけにもいくまい。

GM: (おや?すんなりと決まったのね。困ったな時間が余ったぞ)

エルナ: さて、ではここから向かうことになるんですかねGM?

GM: そうだね。じゃあ今回は少し早いけどここまでで一回切ろうかな。

 

ここでゲームが終わるかと思われたその時、嵐は静かに動き出した。

 

愛泥外伝・アイス君を中心に愛を語る編

 

エルナ: じゃあ、今回はここまでですか?だったらやりたいことがあるんですけど。ゲーム中に時間はあるんですかね?

GM: うん?一日単位ではないけどね。リカさん曰く

リカ: ゴールド様の準備がまだすんでいませんので。

GM: とのことなので1,2時間はあるね。

エルナ: じゃあそれまで時間はあるんですね。

GM: うん。ところで何をするの?

エルナ: じゃあアイスを呼びます。

アイス: なんですか?

エルナ: それからキティも呼びます。

アイス: な、何かありました?

エルナ: (静かな口調で)話がありますアイス。

アイス: な、なんでしょうか?

エルナ: これから向かう先は「空の七月」の中核に位置する場所かもしれません。おそらく多分に危険が伴うでしょう。

アイス: そ、そうですね。

エルナ: ですから、あなたはキティさんと一緒にここに残るべきではないですか?

アイス: そうですね・・・・え?あえ?

一同: (笑)

エルナ: すいませんが、ここは真面目にやりたいんで笑いとかは・・・

ティマ: ごめん。それでエルナさんはアイスをここに残したいんだね。

エルナ: そうすることが一番だと思います。

アイス: 何故にですか!?

エルナ: あなたはキティを幸せにするんでしょう?

アイス: で、でも僕は姫さまだって守りたいんです。

エルナ: 私には共に戦ってくれる仲間がいます。ですからあなたはここでキティを守るべきです。

ラック: まあ、まとうや二人とも。冷静になるんや、ここは裁判やな。

ティマ: 話し合いと裁判は違うと思うけど。

ラック: まあ、まあ。被告人がアイス。検事はエルナとキティ。判事はわいらやな。

GM: (そんなことをやり出すとこいつの性格を考えて・・・)じゃあリカさんもそこに混ざる。

アイス: 関係ないじゃないですか!

リカ: 楽しそうですから。それにゴールド様達からまだ準備ができてないと言われましたし。

ガラ: ふむ、アイスを囲む美女3人か。

ラック: うらやましいな~(笑)

アイス: じゃ、じゃあ代わってくださいよ。

ラック: (即座に)断る。

ティマ: じゃあ、今からアイス弾劾裁判を始めようか~。

アイス: 裁判長異議あり!僕がすごく不利です。

ラック: わかっとる!

一同: (笑)

アイス: う、ウワーン。

ラック: まあ、アイスの有罪は決まっとるからいかにそれまでの過程がおもしろいかやな。

ケンゼン: おもしろくなりそうぜよ。

ゴウダン: 流石にやりすぎだと思うんだが・・・

ラック: まあまあ。さて、さっき姫さんから意見が出たとおりここで一つの結論を出すべきやろう。つまり「姫さん」か「キティ」どっちをとるかや。

アイス: 選べません!

ティマ: そんなに、力一杯言われてもね~。

ラック: 実際に守れるのは一人やで。

アイス: でもですね。僕は二人とも守りたいんですよ。

ラック: しかしそれはできん。どちらかにするんや。

ティマ: 先延ばしにしてもダメだよ~。

ケンゼン: 覚悟を決めるぜよ。

アイス: わかりました・・・・む、無理です。

ラック: お前な・・・一人も救えん半人前やろうが。

アイス: でも、でも半人前だからどっちか諦めないとダメなんですか!

ラック: う・・・。

ティマ: でもね。実際、どちらかしかダメなんだよ。

アイス: うーん。でも・・・

ゴウダン: はっきりしたらどうだ?そもそもお前はエルナ姫の守護騎士だろうが!

アイス: そうです。

ラック: でもキティのことも好きだと。

アイス: はい愛してますよ・・・えっとええ。

一同: (笑)

ティマ: 告白するたびに顔を赤らめなくていいから。

アイス: す、すいません。

ケンゼン: じゃあキティぜよ。

アイス: でも触れあったものは裏切れませんよ!

ティマ: なにを?

アイス: 肌・・・とか以外。

一同: (大爆笑)

ケンゼン: だからそれはなんぜよ?

エルナ: (冷たい声で)アイス?

アイス: さ、裁判長異議あり!もうすぐ、僕が、死にそうです!!

一同: (大爆笑)

ラック: そやな。

ティマ: おお、ナイススルーパス。今のは3点分ぐらいの価値があるよ。

ラック: ま、どのみちアイスのぼろ負けやけどな。

ゴウダン: ではエルナ姫へは愛情はないんだな。

アイス: えーと敬愛を愛だと言うならエルナ様も愛してますよ。

エルナ: (無言で机に突っ伏す

ラック: 姫さん!?

エルナ: い、今は振らないでください。

ティマ: い、意外と打たれ弱かったんだ。

GM: さてエルナはグロッキーみたいだが、キティは君のことを涙目で見てるぞ。ちなみに「針葉の主」に手が伸びてる。

キティ: (泣き声で)アイスさ~ん。

アイス: ごめんキティ。でも、でも・・・あ~!!!

ラック: さてどうするんやアイス?

ケンゼン: 答えは片方しかないぜよ。

アイス: そんな事はありません。リカさん。

GM: 彼女もいきなり振られると驚くぞ。

リカ: はい?

アイス: キティも行けるようにしてください。

一同: (笑)

リカ: 危険かもしれないんですよ?

アイス: じゃあ安全にしてください!

一同: (笑)

GM: (おいおい、そうふってくるかよ)

リカ: そんな事は・・・彼女は素質が・・・

アイス: 僕と一緒に次元跳躍もしました。資格ならあるんじゃないですか?

GM: (あ・・・そうか確かに)そうするとリカはしばらく考えてからこう言うね。

リカ: おそらくは可能です。

アイス: え、ほんとですか?

リカ: ええ。それでどうします?

アイス: えーと、キティの方を見ます。

キティ(復活したエルナのPL): 責任とって下さいねぇアイスさーん。

アイス: (目に見えて狼狽しながら)え・・・そ、そりゃとりますけど。けど、この二人ってそんなことはまだしてないと思うんですが!?

一同: (爆笑)

ラック: お前また勘違いしたやろう。

ガラ: この場合「発言の責任を取れ」という事じゃ。

アイス: えと、えとですね。違うんですよ、ほらなんて言いますか・・・すいません。

一同: (笑)

GM: (しかしこんな状態で大丈夫か)

 

かくて一行は話し合いのすえ、キティも含めてゴールドのもとに行くことになった。これが吉と出るか、凶と出るかは誰も知らない。

 

第18話へ

 

閣下と臣民のお部屋

閣下: うむ。

夏野: 今回のゲストはラックさんです。

ラック: どもラックやで~。

閣下: うむ!

夏野: あなたは力強いだけですか?

ラック: まあええやん。こんなんほっといて。

夏野: そうですね。さて今回の話ですが、前後編の後半です。

閣下: おいしい台詞がてんこ盛りだな。

ラック: まったくや。あとレアな姫さんとティマの狼狽シーンが見れるで。

夏野: そこにはふれないでください。

ラック: え~。おもろいやん。

夏野: いえ、ほんとに執筆者権限で削除しようかと思ったんですよ。

ラック: それやっとったら掲示板に書きこんどったのに。

閣下: まったくだよ。

夏野: だと思ったから削除しませんでした。さて今回のキーキャラクター「ハイペリカ:エレクトナム」さんですが。

閣下: 解説お願い。

夏野: 名前の由来は「オトギリソウ」の洋名「ハイペリカン:エレクトナム」からですね。花言葉は怨恨・怨念・復讐などでしょうか。

ラック: こわ~。

夏野: それで今回の一連の事件は彼女の犯行ですよね?

閣下: まあね。ただ執事は彼女に操られていたが正しい。

ラック: あの仮死は?

閣下: 彼女の作った特殊な薬だ。髑髏面についてはまだ先があるから秘密。

夏野: さて、最後にキティのデータです。

ラック: かなり強いんよなこいつ。

夏野: ですね。さてこのお話も残すところあとわずか、一体どうなるんでしょうか?

閣下: しらね。

夏野: もう終わってるでしょうか!

ラック: この男は・・・


ラックのあきれ声で次回に続く。


キティ=サリオン(?歳、少し赤毛混じりの茶髪、ねこ)

ST:9 DX:14 IQ:14 HT:10

有利な特徴:ハーフエルファ(DX、IQ+1、自然への義務感) ウィザード基本セット 容貌美人 戦闘即応

不利な特徴:肉体的特徴猫耳、猫尻尾、肉球(武器などを持つのに制限がつく)

狭量・エルファ 内気/軽度 船酔い 身長が低い 嫌な行動・酒やマタタビ系の植物で悪酔い(半日はそのまま)

癖:語尾を伸ばす癖がある 練丹術は好きではない ほおを書く癖がある じつは嫉妬深い おいしいものが好き(とくに魚)

技能:格闘16 呪文射撃・火球16 短剣16  礼儀作法13 エルファ語13 家事13 盾15 練丹術11 身体感覚13 応急処置13

呪文:発火 火炎 火炎変化 火球 爆裂火球 間抜け 忘却 酩酊 浮遊 飛行 高速飛行 瞬間移動 瞬間回避 痒み ひきつり 不器用 素早さ 飛行翼 幻影 作音幻覚 完全幻覚 衣服変化 肉球フィンガー18(移動系、回復系に+1)

移動力:5 よけ/受け/止め:6/9/8 防護点/受動防御:3/4

武器:針葉の主/目標値16=(閉)刺し/1D-1 切り1D     

防具:強化のヘビーレザー、スモールシールド

能力CP:60 特徴CP:47 技能/呪文CP:23/28 CP総計:158 未使用CP:0

 

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