黄金の羊亭新館

ガープスルナルのリプレイを公開しています

第1話「“水”の異形」

スターライト研究所

GM  はい。では今回からルナルの新ショートキャンペーンを始める。今回のメンバーは、レイツェル、ロジャー、ジャン、バルドの4人だね。

一同  おう!

GM  んでは、早速だが演技を始めてくれ。

レイツェル  私たちはどのような立場なのでしょうか?

GM  君たちは、アンリ連邦共和国の都市の一つ、<魔道都市>マリクにある、スターライト研究所という古代史の研究所に勤めている。研究員か、その他の職かは自分で決めてくれ。

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アンリ連邦共和国地図

レイツェル  私はもちろん研究員ですね。言語学者と言うことにしましょう。

ロジャー  俺も研究員かな? 技能レベル的には見習いって所だろうが*1

ジャン  俺は警備員兼、研究者が外出する時の護衛ってことで。

バルド  俺もな。

ロジャー  てことは、俺たちはもう知り合いなわけか。だったら食堂で一緒に飯でも食っていようぜ。

GM  うむ。ならば話は早い。君たちが同じテーブルで食事をしていると、一人の女の子が近づいてくる。

ジャン  女の子?

ロジャー  美人か?

バルド  知り合いか?

一同  (笑)

レイツェル  見事に考え方が違いますね(笑)

GM  女の子は君たちも知っている人物だ。この研究所で働いている、エルファウィザード*2のメアリーという人物の助手をしているミアリーだ。まだ12歳だが、かわいいので将来有望。

ロジャー  くっ、もったいないが光源氏計画はろくなことにはならん。諦めよう。

一同  (爆笑)

ジャン  ロジャーさんは「好色」持ちですか(笑)

GM  そういう、ルール的なしゃべり方は良いロールプレイとはいえないぞ。それはともかく、ミアリーは君たちに話し掛けてくる。

ミアリー  あの。あなたたちにお話があるのですが、時間はよろしいでしょうか?

ロジャー  女性のためでしたら、いつでも時間を開けましょう。

レイツェル  食事をしながらでもよろしいですか?

ミアリー  はい。

バルド  それで、用件は?

ミアリー  はい。それが・・・

 

 ミアリーの語った内容は、師であり義姉であるのメアリーが、4巡り前に出て行ったきり音沙汰がないとのこと。

 メアリーは出かける前、「3巡りもあれば戻ってくる」とミアリーに伝えていたのだと言う。

 

ミアリー  義姉さんは、「迷いの森」*3を抜ける手段が見つかるかもしれないって、ゼムセル島に向かうと言っていました。

ジャン  ゼムセル?

GM  うむ。紋章の謎の第1章で、14面に出てくる敵マクムートの名前だ。

レイツェル  誰も知りませんよそんな奴(笑)

ロジャー  むしろ知ってたらすげぇ。じゃなくてだ、ゼムセル島ってのはどんな所だ?

ミアリー  義姉さんの話では、小さな集落があるだけの小島だそうです。ここから歩いて3日のダレス港から、1巡り1度の定期便が出ているそうです。

バルド  つまり、俺たちにお義姉さんを探してきて欲しいってことだな?

ミアリー  はい。

ロジャー  ところで、メアリーさんは美人?

GM  うん。流れるような金髪と、大きなエメラルドの瞳を持った美人さん。近寄りがたい美人と言うより、かわいい美人って感じの女性だ。エルファウィザードなので、もちろんエルフ耳。研究所の所員なので、君たちもよく知っている。

ロジャー  よし。じゃあ助けに行くぞ。

レイツェル  美人じゃなければ、助けに行かないつもりだったのですか?

ロジャー  ふっ、馬鹿だな。女性であれば誰でも助けに行くに決まってるじゃないか。

バルド  野郎だったら?

ロジャー  見返り次第かな?

一同  (笑)

ミアリー  報酬はあります。往復の旅行費にくわえて、800ムーナほど。

バルド  所員の安全を守るのも俺の役目だ。さ、行くぜ。

ロジャー  待て。準備を整えてからだ。

ジャン  「直情」と「義務感/友人」持ってるんで、早く行きたくてうずうずしてますよ。

レイツェル  私はメアリーさんも心配ですが、「迷いの森」の話にも興味があります。

 

 そんなわけで、メアリー救出を決めた一行。ミアリーから前金として200ムーナを受け取り、旅の準備を整える。

 

ロジャー  とは言ってもな。俺はすでに旅や冒険に必要な道具はそろえてるぜ。

レイツェル  私もです。

バルド  念のための保存食だけでも余分に買っておくか。

ロジャー  次はどうやってメアリーを探すかだな。レイツェルは《方向探知》*4は使えないのか? 知識系呪文はペローマの得意分野だろ?

レイツェル (ドヤ顔で)いえ、知識は全部(頭を指さして)ここに入ってますから。

ロジャー いや、知識系呪文ってそういうもんじゃないだろ(笑)

レイツェル え?*5

ロジャー まあ、無いなら仕方ない。ミアリーさん。メアリーさんがゼムセル島のどこへ行ったかとか分からないかな?

ミアリー  はい。島にある集落の、ウェルバーという魔術師が「迷いの森」に関する書物を持っているとか。

ロジャー  ふむ。まずはそこに行ってみるか。

 

 一行は鉄道馬車に乗りマリクを出、2日後にはダレス港に着いた。そして翌日、定期便のボートに乗り、ゼムセル島へと。

 

覆う影?

ロジャー  船乗りにゼムセル島について聞いてみるか。どんな所なんだ?

船乗り  何もねぇ小さな漁村さ。魚はよく捕れるみたいだがな。その他の生活必需品なんかは、こうして定期便で送ってるんだ。小さな集落だからってことはないだろうが、住民みんな愛想がねぇな。

GM  とか話しながらボートで揺られること1刻半(約2時間)*6。目的の島に辿り着いた。

レイツェル  ボートを降りましょう。

ジャン  荷物運びを手伝います。

GM  漁港特有の潮の臭いに混じって、微妙に生臭い臭いが鼻を突くね。霧が濃いし、気のせいか天気もどんよりしていて、鬱な気分にさせる。

ロジャー  天気はともかく、臭いは漁港だからな。

船乗り  じゃ、一巡り後の同じ時間にまた来るかんな。遅れると帰りがさらに1巡り遅くなるぜ。

バルド  不便な所だ。

ロジャー  ああ、気をつけてな。

GM  ボートは降ろした荷物と同じ量はあると思われる魚を積んで、島から離れて行く。で、漁港にいた島の住人たちは、残った君たちにさして関心を向けることもなく、黙々と積荷を運ぶ作業を続ける。

ロジャー  (白々しく)こんな辺鄙な島だってのに、人が来るのが珍しくないのかね。

レイツェル  (同じく)きっと観光客は多いのですよ。

ジャン  (島民に)荷物運び手伝いましょうか?

GM  島民はその言葉にも反応しない。無表情に黙々と作業を続ける。

ジャン  インスマス? 島民の顔、魚を連想したりしません?

GM  連想するとしたら、魚というよりは爬虫類かな?

バルド  細かいことは後にして、まずはウェルバーとかいうやつに会いに行こうぜ。

レイツェル  そうですね。近くの人に、ウェルバーさんの家を聞きましょう。

島民 (無視して黙々と作業を続けている)

一同  ・・・・・・

 

 誰に話し掛けてもまともな返事が返ってこないため、一行は集落を見回りつつ、魔術師の家らしきものを探すことにする。

 

GM  家のほとんどは木造なんだが、湿気と潮風のせいか、ほとんど腐りかけている。

バルド  防腐処理くらいしろっての。

レイツェル  ウェルバーさんの家はありましたか?

GM  いや。ただ、他の建物と比べ、一回り大きな建物がある。

ロジャー  村長の家かね? ノックしてみよう。

GM  すると反応がある。戸口がわずかに開けられ、中年の女性が覗いている。

女性 ・・・何か?

バルド  ウェルバーって魔術師を探してんだが、どこにいるか知らないか?

女性 ・・・ウェルバー様でしたら、村はずれの森の前にいます。

GM  それだけ言うと、女性は戸を閉める。鍵をかけたような音もする。

ロジャー  ま、ウェルバー宅の場所は分かったんだ。行ってみようぜ。

GM  言われた通り、島の中央にある森の近くに行ってみると、それらしき家がある。海から離れているせいか、家の腐敗はあまり進んでいない。

ロジャー  ノックしてみよう。

GM  返事がない。どうやら留守のようだ。

レイツェル  居留守の可能性がありますね。失礼ですが、《魔法の目》を使って偵察してみましょう。

GM  では、君の左目が大きく見開かれたと思うと、そこから眼球がずるりと・・・

ロジャー  待て待て。《魔法の目》はそんな呪文じゃない(笑)*7

GM  何を言う。GURPSの呪文は地味だという人がいるから、演出を付け加えただけじゃないか。

バルド  演出にも良し悪しがあるだろ(笑)

レイツェル  それはともかく、《魔法の目》を・・・

GM  とか言っていると、後ろから「何者だね?」という声がする。

ロジャー  後ろ?

GM  うん。そこにはナマズ髭でオールバックの似非紳士風な男がいる。甲高い声で君たちに話し掛けてくるね。

似非紳士 私の家に何か用かね?

ロジャー  ウェルバーさんですね。先日ここにお邪魔したはずの、エルファについて聞きたいのですが・・・

似非紳士→ウェルバー 確かに私はウェルバーだが、そんな女は知らんね。

ジャン  言いたくないのか、本当に知らないのかどちらです?

ウェルバー 言う必要はないね。私は忙しい。どいてくれ。そして私の家の前から去ってくれ。

ロジャー  微妙にむかつくなこいつ。

レイツェル  しかし、彼女がここに来た可能性は高いのです。少し話を…

ウェルバー しつこいな。知らんといっている。これ以上家の前をうろつくのであれば、人を呼ぶぞ。

ロジャー  話にならん。ここは一端退くぞ。

バルド  同感だ。

 

 一行はウェルバーを怪しいと思いつつも、在宅中では侵入もできない。仕方がないので他にまともに話ができる島民がいないかを探すため、再び村の中をうろつく。そこで村の資料館らしき小屋を見つけ、入ってみる事に。

 

GM  島の立体地図がある。今君たちがいるのは島の西側で、中央は丘になっていて、小さな森がある。東側には古い遺跡があるみたいだ。

ロジャー  遺跡か。興味はあるけど、まずはメアリーの発見だな。PLとしては遺跡に捕らえられてるんじゃないかって気がするが(笑)

レイツェル  私は遺跡に興味津々です。

ジャン  俺も。どんな遺跡なのかとか、記録書はありませんか?

GM  「調査」技能で判定かな?

一同  持ってません。

GM  おい。自称研究者2人・・・

レイツェル  整理整頓は苦手です(笑)

ロジャー  今度覚えておくとするか。今回は技能なし値*8で成功。

GM  ならば、他ではあまり見ない記録を見つける。古代の神、「ハトゥル」と呼ばれるものについて書かれた本だ。

バルド  ハトゥル?

ジャン  確か、クトゥルーて九頭竜とも書きますよね。てことは、八頭竜?

ロジャー  いや、クトゥルーのその呼び方は、日本の後付けのはずだが。

GM  いや、ジャン君正解だ。八つの頭を持った龍らしい。その遺跡は、かつてそのハトゥルを奉っていた神殿だったとのこと。遺跡が作られた当時、邪神を奉ることで多量の魚が獲れるようになり、海から金銀財宝が流れてくるようになったとのこと。

レイツェル  ヤマタノオロチみたいな奴ですかね?

バルド  龍ってのは、ばかでっかい爬虫類だよな?*9

ジャン  この島の人たちは、爬虫類を連想する顔をしているのですよね?

ロジャー  そして、有り余る魚か。厄介な所に来ちまったのかもしれないな・・・

 

異形の影

 

 島の秘密を推測する一行だが、だからと言ってメアリーの居場所がわかるわけでもない。レイツェルは遺跡に行くことを強く進言するが、他のメンバーは「エルファと言えば森」という短絡的ではあるが的を得た考えの下、森の探索を望む。で、多数決の結果森の探索に向かうこととなるが・・・

 

GM  もうそろそろ日が暮れるよ。

ジャン  何がいるか分からない場所に、夜に行くのは嫌です。

ロジャー  俺は行くのは構わないが、今は眠い。ねぐらを探そう。

レイツェル  この島に宿は・・・あるわけないですよね。

GM  もちろん。

 

 一行は(今のところ)多少は話をすることができた村長宅へと向かう。

 

ロジャー  (ノックして)すいません。今夜一晩泊めてもらえませんか?

GM  すると、先ほどと同じ女性が出てくる。

女性  ・・・今、村長のコーパル様はいらっしゃいません。私の一存では決めかねます。

レイツェル  でしたら、せめて一宿できる場所を教えてください。

女性  ・・・港の4番倉庫が空いています。

GM  そう言うと戸を閉める。

ロジャー  4かぁ。縁起の悪い数字だよな*10

バルド  ま、泊まれる場所があるだけましだ。行ってみようぜ。

GM  と言ってやってきた4番倉庫。木造立てで腐って半壊しているだけでなく、中には腐りきって腐臭を放つ魚の屍骸が大量に放置されている。

ジャン  げぇ?

バルド  (鼻をつまんで)嫌がらせか? こんな所で寝られるわけねーだろ。

レイツェル  しょうがありませんから、今日は野宿にしません?

ロジャー  賛成。ただ、勘だが、この周辺で寝るのはやばい気がする。できるだけここから離れてから、見つかりづらい場所で《番犬》*11を張って寝よう。

 

 ロジャーの判断は正解だったようで、その日の深夜、物音に目が醒めた一行は、4番倉庫周辺をうろつく怪しい影を目撃する。

 

ロジャー  思い付きってのは言ってみるもんだな。まさか、ここまで露骨に歓迎してくれるとは思わなかったがな。

バルド  とっととメアリーを見つけて、島を脱出したほうがよさそうだな。

 

 翌朝、一行は前日の予定通り島中央の森へと向かう。途中島民に姿を見られるも、向こうは気にした様子もない。

 夜の怪しい影は島民ではなかったのかといぶかしむ一行だが、その答えを見つける情報はない。とりあえず、森を探索することに。

 探索を始めて約半日。森の中で明らかに人間サイズだが人間とは違う足跡や、その痕から推定全長2メルーはあるかと思われる、爬虫類の尻尾の痕らしきものが見つかる中、ロジャーは何かから逃げている女性のものと思われる足跡を発見する。

 

GM  さて、ロジャーが足跡を追跡していくと・・・ちょっと「罠」技能で判定して。

ロジャー  (ころころ)失敗。いやここは「幸運」*12を使おう。成功だ。

GM  だったら、糸を踏んでしまうと、足目掛けて矢が飛んでくる仕掛を発見する。毒は塗ってない。

ロジャー  罠に見覚えは?

GM  罠にはないけど、矢はメアリーが使うショートボウの規格に合ったものだ。

ジャン  森に来たのは正解でしたね。

ロジャー  問題はこの後どちらに行ったかだな。足跡は?

GM  ない。途切れている。

レイツェル  魔法で飛んだのですかね?

ロジャー  木の上を移動したかもな。エルファだし。…何となくだが、この位置から島の東側に抜けるルートを通ってみよう。

GM  (お? 正解ルートだ)では、島の東に向かうこと半刻ほど。突如樹上から矢が放たれる!

ジャン  盾を構えて、樹上を見ます。

ロジャー  俺は放たれたほうから見て、反対側を見るぜ。

GM  ロジャー君正解だ。長いブロンドの髪の美女が、木の上を移動している。

ロジャー  メアリー、待て。俺だ、スターライト研究所のロジャーだよ。

樹上の影  ロジャー? あ、ホントだ。よかったぁ。ようやく援軍が来てくれたよ。

GM  樹上の影は飛び降りてくる。間違いなく君たちが知っているメアリーだ。

樹上の影→メアリー  いやー。これでようやく、遺跡の調査に向かえるわ。

ジャン  待ってください。俺たちはあなたを助けに来たのですよ。

メアリー  え? そうなの?

レイツェル  元はそうでしたが、遺跡にも興味があります。

ロジャー  俺もだ。

バルド  どっちにせよ、島から出るにはあと6日待たなきゃならねえ。遺跡探索でもして、暇を潰すか。

メアリー  そんな単純な話じゃないのよね。ちょっと着いて来て。

 

 一行が案内されたのは、島の東側が見下ろせる丘。資料館で見た、ハトゥル神殿跡もよく見える場所だった。

 

メアリー  《鷹目》*13をかけるから、遺跡周辺をよく見てごらん。

ロジャー  見てみるが、何がある?

GM  蛇とも蛙とも魚とも取れないような、鱗やヌメヌメした肌の怪人たちが、槍や網を持ってうろついている。

ジャン  蛇? 俺「蛇恐怖症」ですから、見ないようにします。

GM  だから、そうしたルール的な・・・まあ、いいけどさ。

レイツェル  怪人ってことは、人型と言うことですよね?

GM  うん。手も足もある。

ロジャー  なるほど。森の中にあった、大きな尻尾の跡はあいつらか。武装して遺跡周辺をうろついているってことは、あの遺跡に何かあるってことだな。

メアリー  そういうこと。

レイツェル  古代の邪神が奉ってあった神殿ですか。早く見てみたいです。

バルド  まあ、待て。「忍び」技能が使える、俺とロジャーが先行して、何があるか見てきてやろう。

ロジャー  俺も行くのかよ?

バルド  来ないのか?

ロジャー  いや行く(笑)

メアリー  お願いね。ここで何か見つけて、その後に「迷いの森」について書かれた本も見つければ、今回の調査は大成功よ。

ロジャー  待て。「迷いの森」を抜ける方法ってのは、結局分かってないのか?

メアリー  うん。

レイツェル  4巡りも何やってたんですか?

メアリー  サバイバル。この島の連中、あたしを港に近づけるの阻止しようとするから、ずっと隠れてたの。

バルド  俺たちが来なかったら、どうするつもりだったんだ?

メアリー  4巡りたっても戻ってこなかったら、ミアリーが救助よこしてくれることになってたから。

ロジャー  計画的なのかそうでないのか(笑) まあいいや。荷物はできるだけ置いて、軽くしてから丘を降りるぜ。「迷いの森」関連の物の探索は、遺跡調査の後でもいいだろう。

 

 ナイフと最低限の防具以外を残し、ロジャーとバルドは丘を降りる。

 

捕まるのはヒロインの役目

GM  では、じめじめしている上に微妙に埃っぽい、瓦礫の中をロジャーとバルドはコソコソ移動している。「忍び」技能で判定して。

ロジャー  普通に成功だ。

バルド  (自信満々に)ファンブル

一同  (爆笑)

ロジャー  一緒に行動した意味がねぇー!

ジャン  見事に足を引っ張ってますね。

GM  えーっと。では、バルドは枯れ枝を踏んでしまった。その音に反応して、武装した鱗怪人が、6人ほど君たちに近づいてくる。

ロジャー  やばい。森に逃げよう。丘とは逆の方向へ。

バルド  おう。

GM  もう一度「忍び」で判定かな?

ロジャー  成功!

バルド  失敗だ。

ロジャー  おーい。頼むぞ。

バルド  考えてみれば、俺はここぞと言う時のサイコロの目は最悪なんだった(苦笑)

GM  んじゃ、トライデントとレザーアーマーで武装した鱗怪人6匹が・・・

ジャン  そいつら、ディープワソとでも言いません?

GM  名前もないにも不便だし、それでいいか。君たちは仮称ディープワソ6匹に囲まれる。

ロジャー  (ナイフを構え)やるしかないか。

 

 もっとも行動順が早いバルドは、戦闘用ネットでディープワソ一匹の動きを封じる。その隙に、ロジャーが踊りかかり、あわれなディープワソをナイフでメッタ刺しにする。

 見事なコンビネーションに、他のディープワソは浮き足立つ。その隙にロジャーは得意の槍技能で使うことのできるトライデントを拾い、長いリーチを生かして牽制しつつ、バルドと共にジリジリ後退するのだが…・・・

 

GM  では、一匹が刺された隙に、他の一匹が飛びかかろう。

ロジャー  まずい。転倒した。

GM  では、その隙にロジャーにディープワソどもが群がる。殺すつもりはないのか、動きを封じようとしているね。

バルド  ロジャー!

ロジャー  バルド! 今は逃げて体勢を整えろ! そして後で助けに来い!

レイツェル  「お前だけでも逃げろ」じゃないのですね(笑)

ロジャー  バカヤロー! 俺は死ぬ時は美女の膝の上でってことに決めてんだ。こんな怪物どもに殺されてたまるか!

バルド  分かったぜ。もし倒れることとなっても、その時は前のめりでな!

ロジャー  よく分からんが、おう! あ、GM。完全に動きを封じられる前に、ナイフを隠しておくな。「隠匿」判定は成功だ。

GM  OK。ただし、それ以外の武器は全部奪われた。ロジャーのPLは…そうだな。しばらくメアリーでも使っててくれ。これがデータ。

ロジャー→メアリー  分かったわ。(データを見て)「けちんぼ」持ちか。これって、浪費家で好色のロジャーと相性良くない?

GM  かも知れないね。いつもロジャーはメアリーに奢らされている(笑)

バルド  笑うのはいいが、俺はどうなった?

GM  移動力から考えても、逃げ切れただろうね。皆のいる丘の上にも来られる。

バルド  大変だみんな。ロジャーが捕まっちまた。

メアリー  ええ~。捕まるのってヒロインの役目じゃないの?

レイツェル  では、今回のヒロインはロジャーさんということで(笑)

メアリー  絶対嫌だ。

バルド  それは、ヒロインは自分だ宣言か?

ジャン  そんなことより助けに行きましょう。「直情」だから、考えるのは苦手です。

メアリー  もちろん助けに行くわよ、ロジャー君あたしの財布のためにもね!

レイツェル  今、何かすごいルビがつけられた気がしますが…

メアリー  気にしない気にしない。(データを見ながら)何か役に立つ呪文はないかな。あ、《方向探知》と《追跡》使えるじゃない。これでロジャー君の居場所を探るわよ。幸い彼の荷物はここにあるし。

 

 メアリーの《方向探知》により、ロジャーは遺跡の地下に捕らえられていることを掴む一行。また、《追跡》の呪文で、遺跡地下の入口もあっさり見つかる。

 レイツェルの《魔法の目》やメアリーの《鷹目》で遺跡周辺を詳しく探索した所、周辺をうろついているディープワソは、ロジャーたちを襲った連中も含めて6匹であることが発覚。先に戦った感触から、1匹1匹がそれほど強いわけではないと言うバルドを信じ、一行はロジャー救出のため強行突入を計画する。

 

GM  計画するのはいいが、もうすぐ日が暮れるぞ?

バルド  どうせ地下なんだから関係ないさ。

メアリー  でも、相手が暗視能力持ってたりすると厄介ね。《持続光》*14を作っておくわ。

ジャン  準備が終わったなら、早く行きましょう。

 

 かくして、強行突入を開始する。途中のディープワソどもは、戦闘力の高いジャンが蹴散らし、一行は特に危なげなく遺跡地下への侵入に成功する。

 一方その頃、両手両足を縛られ遺跡地下の祭団に連れて来られていたロジャーは、「脱出」技能で拘束を解くことに成功。隠していたナイフを握り、反撃の機会をうかがっていた。

 

GM  ちなみに、暗くて何も見えないよん。声の響きから、かなり広い空間であることと、気配から、ディープワソは複数体いることはわかるだろうけど。

ロジャー  こいつら、何かしゃべったりしないのか?

GM  しゃべるよ。一応群島語みたいだけど、聞き取りづらい。

ディープワソA  (極端に抑揚のない声で)ハトゥルざまによいいげにえがでぎだ。

ディープワソB  (同じく)いづもならごぢらがらびどをざらいにいがなげればならないがごんがいばらぐがでぎぞうだ。

ディープワソC  ばやぐぞんぢょうだぢごないがなぎょうばぎじぎどうだげだ。

ロジャー  ん~、もっかい言ってくれれば聞き取れるかな?

GM  却下。では、救出班に話を移そう。遺跡の表にいる連中をあらかた倒したころ、丘の上のほうにちらちらと赤いものが見え始める。

レイツェル  山火事ですか?

バルド  いや。多分村の連中だろう。俺たちがこっちにいることに気付いたか。

メアリー  またはロジャー君を生贄にした儀式を行うために集まってるかでしょうね。どちらにせよ、あまり時間は無さそうね。急ぎましょう。

GM  遺跡の地下はひんやりとしている。多少かび臭いけど、生臭い匂いが漂いじめじめしている外より快適かもしてない。暗い道を《持続光》の光に灯されながら進むと、奥から聞き取りづらい声がする。

ディープワソA  なにがびがりが。

ディープワソB  ぐぜものだぢゅういじろ。

バルド  ばれたなら速攻! 相手がロジャーを人質にするとか頭を働かす前に片付けるぞ。

ジャン  はい!

GM  だが、こいつらにも知力はある。4匹中一匹が、すでにロジャーに向かっているが・・・

ロジャー  チャンス到来! ナイフで喉を切り裂いてやるぜ。

 

 その一撃で意識が飛んだディープワソ。続いてロジャーは心臓を一突きにし、あわれ人質をとろうとしたディープワソは絶命する。

 救出組みと残り3匹のディープワソとの戦いは、遺跡の外同様、メアリーの弓矢が刺さって朦朧としたり、バルドのネットで動けなくなった所にジャンの斧が光り、あっさり片がついた。

 

今だ火事場の

ロジャー  ふぅ。助かったぜ。お礼に今度奢らせてくれ。

メアリー  ほんと? ラッキー!

レイツェル  その前にここを脱出しましょう。かくかくしかじかで事情を説明します。

GM  とか話していると、洞窟の入口のほうから、今まで生きていて聞いた事もないような気味の悪い歌が聞こえてくる。とにかく心理状況を不安にさせるような不気味な歌だ。呪文にも聞こえ始める。

ジャン  イァッ!イァッ! ってやつですか?

GM  あれは熱心なキリスト教徒が唯一神以外への祈りを聞いて、おぞましいだの冒涜的なだの言ってるだけだぞ(諸説あります)。歌には違いないが、音程が狂っていて人間の美意識からはかけ離れた感じ。で、その歌はどんどん近づいてくるぞ。

バルド  遅かったか。

ロジャー  この洞窟、抜け道ないのか? 急いで探すぞ。

GM  探すならすぐに見つかる。少し岩壁を登らないといけないけど。

バルド  ロープなら俺が持ってるぜ。

ロジャー  登攀なら任せろ。先に上って、ロープを固定する。さ、早く登って来い。

GM  じゃあ、3D6で17か18が出ない限り、抜け道に入ることができる。誰も失敗無し? 全員が登ったあたりで、広い空間の入口から人や人型の何か、鱗怪人ディープワソどもが、この島のどこにこれほどの数が住んでいたのだろうと思うほど集まってくる。歌のせいで高揚しているのか、足元の死体にも気付いていないようだ。

ロジャー  少し様子を見よう。

GM  しばらくすると、他の怪人より2回りほど大きいが、ローブを深く被っていて顔のわからない奴が現れる。そいつは、大事そうに漆黒の双頭龍像を持っているね。

レイツェル  ハトゥルの像ですかね?

ジャン  でも、首が二つしかありませんよ。

ロジャー  八本のうちの二本かもな。さて、像の存在がわかったなら長居は無用だ。さっさと洞窟を出るぜ。

 

 こうして洞窟から脱出した一行は、遺跡を見渡せる丘の上へと移動する。

 

GM  ロジャーやバルドの荷物は、奴らが持っていったのか見当たらない。

バルド  まずいな。やつらの中に《方向探知》や《追跡》の呪文が使える奴らがいたら、こちらの居所はバレバレだ。

ロジャー  俺はそんなことより、武器や冒険道具一式持っていかれたのが痛すぎる。今回の報酬って全員で800ムーナだろ?

レイツェル  スピアでしたら、私のを貸してあげますが?

ロジャー  いや。今はいい。ナイフも使えるからな。それで、村や遺跡の様子は?

GM  村は異常に静かだ。逆に、遺跡のほうは松明持った連中がうろついている。

レイツェル  私たちを探しているのでしょうね。

ジャン  あいつら、大して強くありませんでしたよね。だったら力押しで(斧を構える)

GM  数は100を下ることはないが?

ジャン  う・・・各個撃破ならともかく、さすがに無理です。

ロジャー  チャンスだ。今のうちに、あの何とかっていう魔術師の家に侵入して、「迷いの森」関係のものをいただくぞ。

バルド  うわ。火事場泥棒だ(笑)

レイツェル  でも、それしか「迷いの森」について調べる方法は無さそうね。話聞いてくれなさそうでしたし。

ロジャー  よし。じゃあ行くぞ。

 

 魔術師ウェルバーの家に侵入した一行は、つつがなく「迷いの森」について書かれた、古びたの研究書を発見。ウェルバーが帰ってくる前に家を後にし、今後の作戦を立てるため、第4倉庫前へと移動する。

 

ロジャー  さっきから考えていたんだがな、メアリーには飛んでもらって、ダレス港の連中に船を出してもらうよう頼んで欲しい。

メアリー  無理よ。あたし《飛行》の呪文使えないし。仮に使えたとしても、あの呪文の疲労速度じゃダレス港に着く前に落ちるわよ。

ロジャー  《変身/大鷲》が使えるだろ? あの呪文は持続時間が一時間で、大鷲の飛行速度は20*15。長距離移動で計算しても時速40キロ以上になる。ボートで2時間程度の距離なら、1時間かからず行けるはずだ。

GM  できるね。

ロジャー  念のため、《変身》後、レイツェルに《体力賦与》をかけてもらって、疲労は回復させる。メアリー、行ってくれないか?

メアリー  分かったわ。なるほど。その手は思いつかなかった。最初からやってれば、装備整え直してまた来ることができたのにね。

レイツェル  確かに(笑)

ロジャー  で、俺たちは2手に分かれる。レイツェルとジャン。俺とバルドの組だ。さっきも言ったが、俺とバルドは魔法で居所を探られる可能性があるからな。

ジャン  合流はどうします?

バルド  船の上で狼煙を上げてもらうのが一番確実だろうな。

メアリー  じゃあ、船員にそう言っとく。

ロジャー  後は、まあ、見つかりづらそうな場所に隠れていてくれとしか言えんな。俺たちは海岸辺りに潜んでいることにするよ。

ジャン  レイツェルさん、俺たちはどうしましょう?

レイツェル  村長の家なんて安全かもしれませんね。村長を人質にするなり、暗殺するなりして息を潜めていれば(笑)

GM  (本気か? いや、確かにうまくいけば見つからんだろうが。)

 

 他に良い案も思い浮かばず、レイツェル&ジャンは、村長宅へと向かう。そして、村長の寝室らしき部屋で、ジャンはベッドの下に。レイツェルはクローゼットの中に姿を隠す。・・・猿蟹合戦?

 そして、ロジャーとバルドは、海岸周辺の洞窟などに身を隠す。しかし相手は島の住民。隠れやすそうな場所など知り尽くしているため、あっさり見つかりかける。その度、出会い頭の奇襲攻撃を仕掛け、鱗の化け物どもや、ほとんど人と変わらない姿の、だがいずれ化け物に変わるであろう島民たちを次々と殺していった。

 

外野のレイツェル タマとったるぁー!(笑)

ロジャー  死体は海に捨てる。くそっ。あまり気分の良いものじゃないな。

バルド  戦場で敵に囲まれた兵士ってのは、こんな気分なのかね。

 

 そして、2人が息を潜めている村長宅寝室に、家主である村長が戻ってきた。

 

レイツェル  クローゼットの隙間から、部屋の中の様子分かりませんかね?

GM  暗いから大きな影があることしか分からないよ。影が動くたびに、何か引きずるような音が聞こえる。後は、妙に荒い鼻息とか、何か重いものを置いた音が聞こえる。あ、ベッドの下のジャンなら分かるが、何かを置いた音は、ベッドのすぐ隣りだ。

ジャン  さっさと寝てくれるのを待ちます。

GM  「不幸」もちが2人もいるのに、そうはいくか。ローブを脱ぐような音が聞こえたかと思うと、(サイコロふって)影はクローゼットに近づいていく。

ジャン  しまった。ベッドから出て、あいつが置いた重いものを取ります。

GM  OKそれは可能だ。ちなみに、その重いものはハトゥルの神像だ。そして、目の前にいるのは蝦蟇と魚と人を足したかのような、グロテスクな異形。

ジャン  (斧を像に向けて)動くな。もし動いたなら、こいつを壊す。

蝦蟇魚人  うごぐびづようなど・・・ない!

GM  蝦蟇魚人は、口から黒い霧のようなものを吐き出す。回避は可能。もちろん、今君は盾なんて構えてないよ。喰らったなら、生命力判定して。

ジャン  喰らいました。生命力判定も失敗。

GM  じゃあ、黒い霧が目にへばりついて、視覚が遮られる。その瞬間をついて、異形村長は君に組み付く。

ジャン  その前に、像を床に叩きつける!

GM  残念ながら、その程度では壊れない。

 

 この後、組み付かれたジャンは、斧の柄で蝦蟇魚人こと異形村長コーパルをガシガシ殴る。ジャンの体力はそこそこあるため、鎧を着ていないコーパルには結構有効。さらに、クローゼットに隠れていたレイツェルも、慣れない槍を両手に構え参戦。どうせ誤爆しても、ジャンにはたいしたダメージ行かないからと、全力攻撃を繰り出す。

 しかし、異形村長コパールもやられっぱなしではない。大口を開けて、ジャンにかみついた。

 

GM  噛みつくと同時に、毒を流し込む。生命力判定に失敗したら、3D-3振って、出た目の合計をどっかに記入しておいて。

ジャン  う・・・嫌な予感がする。

 

 かくして始まるガチンコ勝負。ジャンはコパールを殴りつづけ、コーパルは噛みついたまま謎のエキスをジャンに流し込みつづける。そして、レイツェルは後ろから槍でコーパルを攻撃。

 

外野のバルド  あんたを殺してウチも死ぬ~!

GM  または、お兄ちゃんどいて、そいつ殺せない!

ジャン  なんですかそのネタは?

外野のロジャー  知らないほうがいいよ・・・

 

 ちなみに言ったGMも当時は知りませんでした。それはともかく。

 

GM  さてジャン君。毒のポイントはいくつたまった?

ジャン  21です。

GM  君、生命力はいくつだっけ?

ジャン  12です。

GM  (ボソリと)あと3点か。

ジャン  ひょっとして、すごくヤバイ?

 

 しかし、後2点毒ポイントがたまったところで、コパールは絶命する。

 

GM  牙を抜く時にも、ダメージ受けといてね。

ジャン  大丈夫です。負傷自体は大したことありませんですから。

レイツェル  一応、私が魔法で治しておきましょう。

GM  その前に、物音を聞きつけてやって来た家の使用人が寝室をノックする。

ジャン  返事はしない。入ってきたところを倒す。顔面を狙って、斧の柄で叩こう。

 

 この攻撃で使用人あっさり気絶。使用人を適当にふん縛り、ハトゥル像を荷袋に詰め、2人は狼煙が上がるのを待った。

 

GM  さて、それから3刻弱。朝日がさんさんと輝き始めた頃、漁港のほうから狼煙が上がる。

ロジャー  よし。あとは強行突破だ。港まで行けば、助けに来てくれた船員もいるし、何とかなるだろう。

バルド  おう。

レイツェル  私たちも港へ行きます。

GM  幸いなことに、途中出くわす島民は、まさか堂々と姿を現すとは思っていなかったらしく、焦るばかりで何もしてこない。

ロジャー  よし。このまま一気にボートに乗るぜ。

ジャン  港に行く途中、最後の決戦とかは?

GM  さっきも言った通り、ない。

メアリー  皆、大丈夫だった?

ロジャー  何。この程度の危機、大した事はないさ。

バルド  よく言うぜ(笑)

ジャン  俺の体は何ともなっていませんか?

GM  うーん・・・ちょっとだけ荷物袋の中の神像を崇めたい気持ちになっているかも知れんが、外見上は何ともない。

ジャン  ひょっとして、もう 1 点毒のポイントがたまってたら、ディープワソに変化した?

GM  正確には、ディープワソ変異の第 1 形態かな? ま、結局そうはならず、君たちは当初の目的である「迷いの森」の研究書と、おまけにハトゥル像を手に入れたわけだ。

ロジャー  さて。この 2 つのアイテムは、俺をどんな冒険に連れてってくれるのかな?

 

次回に続く

*1:GURPSの技能レベルは12がその技能で食べていける最低レベルとされる。田舎ならともかく、都市でそのレベルでは見習いとされても仕方がない。

*2:エルファは森に住む長身痩躯の種族。エルフに似ているが文化面では大きく違う。ウィザードは魔術師。魔術師は様々な種族からコンマ数パーセントの割合で生まれる種族で、エルファウィザードは、エルファから生まれたウィザードの俗称。

*3:当リプレイ世界オリジナルの土地。入って行方不明になった者が多く、出てこれた者も中での記憶を失ってしまうという、謎に包まれた森。

*4:無くし物や、物の持ち主を探す魔法。

*5:知識系呪文は分からないことを知るための魔法の一群。無くし物を探す。方向や時間を調べる。マジックアイテムの鑑定。場所や物に過去に起こった事を知るなどの魔法がある。大半が頭の中に入れられるものではない。

*6:ルナル世界の時間は、8大神を朝と夜に分けて時間の名前を付けているため、1日が24時間として1刻は約1時間半。太陽の輝きによる観測のため、季節により長さは変わる。

*7:魔法で作った、術社と視覚を共有する眼を飛ばす魔法。偵察に向く。なお、この魔法は知識系呪文である。

*8:技能によっては、習得していなくても素の能力値に定められたペナルティをかけて判定することができる。

*9:<龍>はこの古代からルナルに住む超生命体。なお、この世界の<龍>は爬虫類に限らない。外見は多岐にわたり、特撮の怪獣がモデルのものが多い。

*10:日本での話。世界的に4が縁起が悪いという設定は無い。

*11:魔法をかけた場所を誰かが通ると、術者に知らせてくれる魔法

*12:1時間に1回、判定を3回行い、一番よかったものを選ぶことができる有利特徴。

*13:望遠鏡のように、遠くのものを見ることができる魔法。

*14:魔法の光を作る。この魔法があるため、ルナル世界ではたいまつやランタンを使うことが少ない。

*15:時速約72km